旅好きにとって本に書いてある事柄は何もかも「そう、そう」と相槌を打って読んでしまう。それくらい納得がいく本だった。著者は長年、某旅行社の添乗員。いろんな添乗員について旅に出かけた。が、この添乗員だと旅もさらに楽しくなる!?『あの世に持っていけるのは「思い出」だけ』(平田進也 サンマーク出版、2024年初版)を読んだ。以下、気になる箇所を記そう。
★旅に出ることは、人生を生き尽くすこと。旅の予定を立てることは、明日の自分を輝かせること。(巻頭)
★あの世にお金は持っていけません。お金も、名誉も家族でさえも、持っていけない。持っていけるのは、この世の「思い出」だけなんです。(自分を楽しませるコツ❶)(028p)
★70代、80代は「旅の黄金期」。時間に余裕があって若い頃のような一泊二日の急いだ旅ではなく、ゆったりと時間を使い、自分のために旅ができる。そんな時期です。とくに「自分の足でまだ歩ける」という方は「旅の黄金期」の最中にいます。(自分を楽しませるコツ❶)(030p)
★楽しい旅の予定を立てることは究極のアンチエイジング、最強の健康法なのです。病院にお金を使うくらいなら、旅にお金を使ってみませんか。(自分を楽しませるコツ❶)(031p)
★「せっかくなら」で心の老化を防ぐ
⓵せっかくなら、初対面の人(旅先で出会った人)にも積極的に話しかけてみる。
⓶せっかくなら、食べたことがないもの(地元の食材や郷土料理)を味わってみる。
③せっかくなら、着たことがないものを着てみる。(自分を楽しませるコツ❹)(042p-043p)
★旅の効用はほかにもあります。旅先では、感動しやすくなっているんです。新しいものに触れ、見たことのない景色を見ることだけでも、感動しやするくなるはずです。(自分を楽しませるコツ❺)(046p)
★「旅に行く」と思うだけで日々を楽しく過ごせます。未来志向になれるから、いつもイキイキ、老けこまない。(自分を楽しませるコツ❻)(051p)
★「年齢なんてただの数字、いくつになっても冒険できる」「年齢を重ねると、体力面で失われるものはあるかもしれないが、得られた知識でカバーできる」(格別旅をするコツ❷)(108p)(医師のサンディ・ヘイゼリップと大親友の写真家、エリー・ハンビーの言葉)
★絶対に訪れたい本命のスポットがある場合、人気の宿や駅から近い宿からずらします。本命スポットから最も近い宿をとるのです。出かける時間もずらします。どんな名所も10~11時台が一番混みやすいので、外しましょう。……さらに言うと「盛りの時間」や「観光シーズンそのもの」から、ずらして旅の計画を立てるのも賢い手です。 (格別旅をするコツ❷)(108-111p)
★シニア旅の理想をお伝えしておきます。それは「観光は一日3か所まで」という原則です。(格別旅をするコツ❹)(116p)
★未知のものに触れたり、旅先の人たちと情を深めたりしていると、寂しさなんて一瞬で吹き飛んでしまうんです。「人生、お金や物じゃない」と気づけるし「ここが私の魂の居場所だ」と安心することもできる。それが旅の魅力なんです。(147p)
★あなたは「なんのために生きているんだろう」と考えたことがありますか。答えは簡単。「幸せになるため」ですよね。じゃ幸せってなにかと言うと「楽しい」と感じる瞬間を過ごすことでしょ。だから「楽しかったなあ」という日、つまり”思い出”になる日を多く積み重ねた人ほど、幸せな人。ぼくはそう思います。(148p)
上記にあげたなかでも〈「自分の足でまだ歩ける」という方は「旅の黄金期」の最中にいます〉を読むとこれからもますます気分よくして旅ができそうだ。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!