2022年4月17日日曜日

TVシンポジウム「司馬遼太郎・菜の花忌 新型コロナ禍を考える」を見る

 日本画教室に出かける。入学シーズンや行楽の季節の影響なのか教室にいるのはいつもの半数だ。1人でも欠けるとやる気が失せそうになる。半数だとさらに失せてしまう。相変わらず樹齢400年の楓を描く。地面に生える楓の木が1本。これは結構まとまりがありそうでない。自分の力では難しすぎる?と思えたり。

 帰宅後、夕飯を済ませて見逃し配信のNHKプラスでTVシンポジウム「司馬遼太郎・菜の花忌 新型コロナ禍を考える」を見る。番組によると「作家司馬遼太郎さんをしのんで、今年2月開かれた菜の花忌シンポジウム。幕末の医学者を描いた『胡蝶の夢』を取り上げる。激動の時代、感染症・コレラの流行に翻弄されながら、奮闘する医師たち。新型コロナ禍のいま、司馬さんは私たちに何を訴えるのか。小説『胡蝶の夢』を通して、現代へのメッセージを読み解く。出演:澤田瞳子(作家)村上もとか(漫画家)磯田道史(歴史家)澤芳樹(大阪大学名誉教授)ほか」とある。

 『胡蝶の夢』全4巻を読んでいるはずなのに内容がすぐに思い出せない。このシンポジュームを見た後で読めばよかった、と思いながらテレビを見る。司馬遼太郎は産経新聞出身。というわけではないかもしれないが産経新聞のネット記事にシンポジュームの内容を文字に起こしていた。

 医師である澤氏の言葉に惹かれる。「50年近く前に書かれた小説ですが、テーマはコロナ禍の今とリンクしています。私たち医者は最先端の、世界でもトップの医療をやっていると思い込んでいました。ところがコロナ禍になって、医師として何もできなかった。目の前の人を助けることができない。病院に患者さんが来ても、十分に治療をすることすらできず、救急車の中で亡くなる。あってはならないことが起こってしまった。そんなことが50年後にあると司馬さんが想像されていたのかは分かりませんが、この『胡蝶の夢』に描かれた社会や人間性、医療のあり方は、全く今に通じる」と。

 これを見た後、『司馬遼太郎全仕事』から『胡蝶の夢』全4巻のくだりを読むと改めてこの本を読みたくなる。が、再度読んでいると生きている間に司馬作品全読破の夢が遠のきそうだ。ここはぐっとこらえて4月から放送が始まった『街道をゆく』シリーズを読むに限る!?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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