今朝の地元紙に「芸術は長く人生は短し」 がある。ネットの故事ことわざ辞典によると「芸術は長く人生は短しとは、人の一生は短いが、すぐれた芸術作品は長く世に残るということ。また、芸術作品を完成させるには長い年月を費やすものだが、人生はあまりにも短すぎるということ」とある。 さらに「古代ギリシャの医者ヒポクラテスが医術の修業を志す人に言った言葉」らしく、 「医術を修得するには長い年月を要するが、人の一生は短いものだから、怠らずに勉学に励め」と励ました言葉だそうだ。類語に「少年老い易く学成り難し」 がある。
確かに、そうかもしれない。習い事なども簡単に資格が取れるものがある。これはまたそのブームが過ぎれば簡単に忘れ去られてしまう。
若い頃、暇を持て余してあらゆるモノコトを習っていた。習い始めてしばらくするとすぐに初伝の免状をくれるという。それには金銭が付きまとう。これは日本伝統のお稽古ごとに多かった。個人的には免状が欲しくて習っているのではない。そんなことを長く続けるうち、簡単に資格が取れるモノコトは簡単に飽きてしまうと気づく。それ以来、基本を学ばなくては飽きてしまって長続きしないと知った。
長く続いているフルート。習い始めにまずは音を出すことから始まる。というかその前には息の出し方から教わった。それから楽器を持って音を出す。音を出す際、吹こうとすると始めのうちは立ち眩みがする。それくらい息を出すことは苦しい。習ううちに曲が吹けるようになる。それも次第に吹きこなせるようになると次は如何に少ない息でうまく吹きこなせるかが大事になる。何年と長く習っても決してこれで満足に吹けたと思うことがない。さらにうまく吹けるように、との思いで習い続ける。
絵もそうだ。自分なりに満足いく絵が描けるまでには長い年月を要するだろう。日本画の場合は絵を描くパネルの用意から始まる。それに和紙や絹を張って地塗りするまでに色々な手順がある。もうこれだけ覚えるにも「一人でできるん?」と自問自答する始末。結果はいつも先生に頼ってしまう。それ以降もいろんな手順がある。これも先が長くなりそうだ。
勉学もそうかもしれない。若い頃、いろんなことに手を出してその究極が大学で学び直しとなる。これは、自分の人生にとって大正解だった。学び直し後の人生がそれまでとは大いに変化した。まずは知り合う人やいろいろなモノ・コトがそれまでとはかなり違ってきた。これには驚く。決して知り合えないであろう人たちと知り合う機会が増えた。これは何事にも代えがたいことで本当に有難い!ともあれ、今朝のことわざである「芸術は長く人生は短し」。いい言葉だ!
今朝の動画はこれからさらう予定の🎵Pavane op. 50🎵 でGabriel Fauréの曲。これもいい曲。
0 件のコメント:
コメントを投稿