2017年11月25日土曜日

ブラックフライデー

 毎日見ている105歳のダグニーさんのブログ。昨日のブログを見ると「ブラックフライデー」の話題だった。さてブラックフライデーとはなんぞや?ネットで調べると「米国などで、感謝祭(11月第4木曜日)の翌日の金曜日のこと。休日とする職場が多く、商店にとってはクリスマス商戦の初日に当たる。『ブラック』は、買い物客による混雑、または黒字を連想させることから」とある。日本はプレミアムフライデーというわけもわからぬことがあるが…。それにしても、105歳で毎日ブログにアップ、それも必ず画像付き。これも素晴らしい。さらに驚くことはメディアの取材などもあり、たびたび食事会の話題がある。そして外出されて人にも毎日会われている。今朝見たのは日付が11月24日を誤って4月24日とたまに日付の間違いがある。これはご愛嬌!?愛嬌はいい!先日の講演会でもそう話された。

 以下は11月22日、市内の某ホテルで開催された人類学者で京大総長の山際壽一氏の講演会から。講演のテーマは「野生の思考と未来の人材育成―ゴリラに学ぶ」。新聞記事で講演を知った。主催者側に電話で予約すると不要とのこと。どういっても人類学の第一人者の講演会。入場できるようにと早めに家を出る。講演は広島在住の京大出身者たちが主催する?全く門外漢のモノが某ホテル会場まで話を聞きに行く。案の定、寒い雨の日にも関わらず会場は満員だった。

 もらったチラシによると「人間はゴリラから引き継いだ社会性を、危険な環境で食と子育てを共同することによって家族と共同体からなる共感社会へと高めた。来るべくICT社会を幸福に過ごすために、その能力の向上と新しい人材育成について考えてみたいと思います」とある。

 講演の第一声が「大学はジャングルだ」。この日は曇りのち雨の日でゴリラ日和らしい。多様性、総合性、先端性の中での人材育成はまるでジャングル!?また、「大学は窓である」とも。研究分野のゴリラは、コミュニケーションを求めて自分の方から顔を人間に近づけてくる。ところが人間は音声で会話するため顔を向き合わせずに距離を置いてもよい。これには人間とサルとの白目の違いにもよるらしい。

 7万年前に猿と分かれた人間。その脳はゴリラの3倍あるという。この脳が大きくなって人間は言葉をしゃべるようになる。じゃ、脳を大きくしたものは何か?集団の規模を大きくすると脳の新皮質が増えるらしい。人間の集団を人数で表すと以下のようになる。

 10~15人 ゴリラの集団の平均値であり、スポーツの集団のサッカー、野球、バレーなどもある。これには言葉は不要だ。ゴリラも同じで言葉はなくてもよい。

 30~50人 ホモサピエンスで学校のクラスがまさにそうだ。宗教や軍隊、会社の部長以下の人数など。

 150人 この人数は年賀状を書くときに顔を見なくても書けるそうだ。過去の経験から思い浮かべられ、困ったときに頼られる。村の規模にあたる。

 では家族文化は?言葉はいらなくて、身体のコミュニケーションを共有してつながり合う。

 150人を超えた時、言語が登場し、共食と共同が共感能力を高めるそうだ。食事は平和主義であり大人は子どもに食物の分配をする。人間だけが文化を超えて食物を分け合うという。食物は社会的な道具であり、共感を育む大きな装置であるらしい。

 ここでゴリラと人間の比較。

 ゴリラは1.6㎏’で誕生し200㎏にもなるという。成長が速いらしい。ゴリラの赤ちゃんは1年間親の中にいるので泣かない。しかし人間は3㎏で誕生してもゴリラのように大きくならない。成長が遅い。赤ちゃんは泣く。

 知識は人や本から学ぶ。食事は人と共に食べる。しかしこれも減っている。ITは一人になる時がなく自己決定ができなくなる。これからの大学は未知の知識を一緒に学ぶフィールドワークが大切だ。赤ちゃんに語り掛けていた音声が大人の間に普及して音楽になったそうだ。また赤ちゃんは声のトーンを聞き分ける。共感や共同体は食事と子育てが結びつける。音楽は育児から出て来たのではないかともいう。

 最後に松下幸之助の直観力を養うから3点あげる。直観力を養えば変化の激しい世の中に立ち向かってゆけるという。

 それは①愛嬌 ②運がよさそうに見える ③背中で語る(言葉は不要)
これはまさにゴリラにあてはまるそうだ。

 ヒトはゴリラに学ぶ!?とてもためになる面白い講演会だった。来年も京大のためだけでなく市民に開かれた講演会にされるとのこと。楽しみだ!講師のリクエストもしたけど…さてさて。以上のことは個人が講演を聞いて理解したことであり、解釈違いがあるかもしれない。

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