昨夜見た「新日本風土記」は「東京の地下」、その人間模様を映し出す。一番驚いたのは国立国会図書館の新館が地下8階まであること。そして蔵書数はなんと4500万冊もある。年間の全国からの新刊図書受け入れ数は70万冊にもなるとか。この数を聞いて驚いてしまった。図書館を地上に建設するには建築条件が合わず地下の蔵書になっていた。
番組HPによると「面白いことはみんな、地下から湧き出てくる東京の地下は、世界一、長くて広い。13の地下鉄路線、電気・ガス・水道・通信などの地下トンネルすべてをつなぎ合わせると、その長さは実に地球3周分。狭い東京にとって、地下はまだまだ拡大できるフロンティアだ。今日もどこかで、昼夜掘り続ける穴という穴が、新しい道になり、巨大なシェルターになり、有機野菜を作る農場にもなったりする東京の地下を、たっぷりさまよう1時間」とある。
全国から送られてくる新刊図書を振り分ける場面があった。段ボールなどから包装された本まで大小さまざまな本を係が捌いている。新刊数はこれから先も増えるはず。どうやって保管するのだろうとテレビを見ていて要らぬ心配をしてしまう。
国会図書館以外にも東京の地下は多方面に張り巡らされている。初めて東京にできた地下街は確か浅草といっていた。古い地下街のために行きかう通路に地下水が湧き出る。それをテナントの人たちがモップでふき取る。地下街はテナント料が地上より安いらしく自分の店を持ちたい若者が夢を当て込んで出店する。だが、古い地下街はテナントの撤退もあり空き店舗が多い。
縦横無尽に張り巡らされた東京の地下。某大学は地下街のフィールドワークをしていた。ほかにもロックの500人収容のライブハウスがある。到底一人では行けそうにない怖い雰囲気が漂う。こんな地下で大騒ぎをしてロックを聴けば……、とコロナの要らぬ心配をしてしまう。ある人は50年前の学生運動が激しかったころ地下広場を集会のアジトにして活躍していた。70歳を過ぎた今は地下広場は広場の名称もなくなり、プラカードを持参して人びとに自分の考えを呼びかける。
広島に住んでいてほとんど東京に出かけたことがないものにとっては東京の地下はもはや異次元世界で外国と同じだ。言葉こそ日本語だが感覚的について行けそうにない。
ずいぶん前に成田空港から海外に出かけたことがある。東京駅から地下鉄を利用して成田まで行った。その時は確か地下4階だったように思う。エレベータでなくエスカレータでキャリーを持っての移動は大変だった。
そういえば国会図書館で思い出した。戦前の旧国会図書館の蔵書30万冊は疎開図書館に送られて焼失を免れている。今、その30万冊は国会図書館新館の自由に人が出入りできない場所に保管されて戦災から免れている。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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