10月の日経新聞「私の履歴書」はヴァイオリニストの前橋汀子。10月29日には次のように書いてある。「……大学で教える一方、自分が生徒になった時期もある。62歳から1年間、都立大泉高校の定時制課程に通っていた。当時、本格的にスラブ民族史を学びたくなり、どの大学で講義が受けられるか調べてみたのだが、自分が高校を中退してそれに留学したことに気づき、まずは高卒の資格を取ろうと思っ立ったのである。……ついて行けなかった授業は体育。私と同年齢の女性がもう一人いて彼女と体育館の床に座って見学していた。……初めて答案用紙に名前を書く時は鉛筆を持つ手が震えたのを覚えている。……これから人生を切り開いていく若者たちと一緒に学べたのは得がたい経験だった。勇気と力をもらえた気がする」。
これを読んで有名なヴァイオリニストであっても時に立ち止まっていた……と知って感動を覚える。62歳で定時制で学ぶ、なかなかできることではない。ましてや超一流のヴァイオリニスト。学びたい一心がそうさせるのだろう。高校と自宅が近いのか自転車で通っている。卒業時には先生たちから祝ってもらったそうだ。
「思い立ったが吉日」という諺がある。頭にひらめくことがあればすぐに行動に移す、これに尽きそうだ。
前橋汀子が62歳の頃は今から13年くらい前になるだろう。自分自身もその頃、大学で学んでいた。修了祝いは個人的にしても入学祝いは大学側が祝ってくれた。入学した前年から始まったAO入試。入学した年とその後もAO入試合格者を集めて祝ってもらった。AO入試初期の頃のことで今はあるかどうか知らない。この頃はAO入試も定着し志願者も増えている。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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