2012年2月3日金曜日

大学へ

雪景色の朝。

お昼前、3年ぶり大学に出向く。大学は我が家とは一段と寒い地域に位置する。着ていく服に注意を払い厚めのダウンジャケットを着る。履く靴も考えて出かける。

運賃節約のため、一つ手前のJRの駅に降り、そこからの巡回バスに乗る。だがこのバスは一日あたりの便数が少ない。帰りは通常のコースで帰る。おかげで久しぶり旅気分を味わえた。ちなみに大学に通う往復の運賃1520円。

約束の時刻より早めに研究室に到着。当然、先生は不在。それまで図書館に行く。さすが大学の図書館。日ごろ見る区の図書館と本の種類が違う。久々に頭が働く。

時間になったので図書館を出て再度研究室に伺う。在室だった。一呼吸してノックする。返事はない。しばらくして「はい!」と聴こえた。

入室すると「事務のほうから話は伺いました。名前を聞いてすぐに顔が浮かびました」と話される。もうこれを聞いて一安心。春になると学部を出て丸5年になる。それなのに覚えていてくださる。

「スペイン語をネイティブの先生で習いたいと聞いてますが…」といわれる。それを聞くと、すぐにこの先生で…と思い、「習うにはどういうやり方がいいのでしょうか」と聞いてしまった。話を聞いていると、ネイティブの先生に習うのならベーシックだけでなくインテンシブも習う必要がある。「学部時代、中国語でインテンシブもベーシックも受けました」というと、「大丈夫でしたか」と聞かれる。「中国語はもともと習っていましたので…」と返事。

話していてインテンシブを含めて受講すると週4日大学に通うようになる。それくらいのことならそう問題はない。しかし、インテンシブは1コマ目と4コマ目に授業がある。この1コマ…を聞いたとき、無理だと思った。1コマ目は朝8時45分に始まる。家から大学まで1時間以上も要する。それを思うと、無理せず、気長に習おうという気になった。とはいっても学部時代はこれをやり遂げた…。

「先生にお願いできますか」と打診すると「大歓迎です!」といわれる。有難かった!ベーシックを週2日習うことにした。

先生を決めると雑談になった。学部時代どこに属していたかと聞かれ「地域科学です」と返答。すると現在、学部の「地域科学プログラム」に属する社会人は誰も学んでいないとか。そしてそのプログラムも2、3年するとなくなるという。これを聞いて「淋しくなりますね」と話すと地域科学の教師全員が怒っているといわれる。これも国の政策方針らしい。

「地域を科学する」が地域科学。これまで辺境の旅に出かけていた。学んでいたときよりも前に出かけていた。専門課程に入るとき自然と「地域科学プログラム」に属した感がある。

さらに、スペインへ行ったことも聞かれる。「〇〇〇〇〇音楽大学の先生たちとマドリッド~サンチャゴ~バルセロナをバスで移動して…。合唱団の人は歌を…」と話すと「サンチャゴ・デ・コンボステーラへ行かれたんですね。スペインはいい国ですよね」と先生。先生の専門は「メキシコ」。「メキシコも行きたいです」と告げると「南米もいいですよ」と。南米のペルーは行ったことがある。しかし、ここでは何もいえない。「そうでしょうね」と話をにごす。

先生は東京外国語大学を出られ、東大か一橋の大学院を修了されている。研究総覧を見ると東京外大出身の人はほとんど東京大学の大学院を修了。定年前の先生ではないので思わず言ってしまった。「まだ大学に長く在籍されるので気長によろしくお願いします」と。すると「まだしばらくはいますね」と先生。

話を終えると、事務方に行く。もう何度もメールでやり取りしている人を指名する。若い男性だった。

書類をチェックするとき、昨日の銀行印を手で押さえて見ている。気になったらしい。書類の提出を終えると審査が降り次第、入学手続きに入るとか。

今日の仕事は終わった!ホッとして学食に向かう。大学の規模が全国2位だけあって、広い!学食の横には通称「スペイン広場」もある。いつもなら学生たちで一番賑わうところ。今日は試験中で学生はほとんどいない。だが、学食は午後2時にもかかわらず、学生で一杯。久しぶりそこで食べる。価格を見ると味噌汁31円に驚く。先日の大学は120円だった。安い!春になったら学食もしっかりお世話になろう。

家に着くと3時半。講義も受けないのに計4時間近くかかっていた。

ヒトは時にこういった緊張感も必要。新鮮な気持になる。そういう面では大学に行くことはいいこと。前に通っていた頃と比べると10歳年を重ねてしまった!ということは若い学生たちとさらに年の差が増えたことになる。

だが今日の先生は「大歓迎です!」といってくださった。嬉しかった!

そういえば東京外大のHPを見るように教えてもらった。さすがそこの出身だけある。後でゆっくり見てみよう!さらに「英語は?」といわれ、「大学で一通り授業は受けました」と返答。どうもスペイン語を教えるには英語との比較があるらしい。聞くほうは大丈夫だが…。女朋友から中国語で「听力很好!」といわれたこともあった。自信を持って…。

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