2019年5月8日水曜日

””We Are The World”

  久しぶりに感動して見た昨夜のアナザーストーリーズ「We Are The World 奇跡の10時間」。”We Are The World”は聞いたことがあっても作品の出来上がるまでは全く知らなかった。番組HPには以下のように書いてある。

★あなたも絶対に知っている名曲「We Are The World」誕生の舞台裏!マイケル・ジャクソンが手がけ、ボブ・ディラン、スティービー・ワンダー、ダイアナ・ロスら全米のスター歌手が集って作ったチャリティーソングなのは有名だが…!!たった一晩で行われたレコーディングでは事件続出!?一癖も二癖もあるスーパースターたちが起こした珍騒動と感動秘話とは?奇跡の一夜の知られざる真実!プリンス不在の真相も!

 チャリティーソングを作ろうと提案したのはハリー・ベラフォンテ。この番組は昨年秋の再放送でその時のべラフォンテは御年91歳。チャリティーソングは33年前のことらしく、画面に映る超有名歌手は皆さん若い。当時、エチオピアは政治の影響もあってたくさんの人々が飢餓に喘いでいた。テレビでそれを目にしたべラフォンテは自分たちに何かできることはないかと考えたのがチャリティーソング。だが、有名人を一堂に会しての製作は大変だ。レコード各社に顔が利く知人を通して事を運ぼうとする。OKとなる。有名人を集めて皆に納得させるため、アメリカ全土に何度もエチオピアの飢餓の惨状をテレビを通して知らせる。

 ある日、50人くらいのアメリカの有名歌手は日程の都合をつけて集まる。しかし、当時ジャクソンと並んで有名だったプリンスは日程上、参加できない。それを知った関係者はプリンスと懇意なデビュー1年目の女性をチャリティーソングのソロに抜擢する。その底辺には女性を利用してプリンスを参加させようとの魂胆があった。ホテルに滞在するプリンスは女性がソロで歌い終わると自分も参加するという。だが、それはまやかしのソロ、とプリンスは知っていた。当時、マイケルとプリンスは犬猿の仲と思われていた。だがそれは違っていた。プリンスはマイケルがいやで不参加だったのではない。後日の取材で日程的に無理だった、とプリンスの恋人とこのチャリティをまとめた人は証言する。

 10時間の録音で集まった時、他にもトラブルが発生する。それは黒人歌手がスワヒリ語で歌う箇所を要求する。だが、エチオピアはスワヒリ語を使わない。ひと悶着あった後、誰かがべラフォンテの♩バナナ・ボート(Banana Boat Song / Day-O♩を歌いだす。それにつられて皆がこれを歌う。べラフォンテはこれを聞いて感動する。そしてチャリティーソングは完成する。その時、歌手ではない2名の黒人女性がタクシーに乗せられて録音する部屋に連れてこられた。後日、そのうちの1人に取材している。それはエチオピアとケニアの女性がエチオピアの惨状を録音時に集まった有名歌手に説明すると歌手たちは涙して聞いたという。スワヒリ語はエチオピアでは話されず、隣の国のケニアの言葉だった。


 チャリティーソング”We Are The World”が完成後、不参加だったプリンスは自分で作った曲をチャリティーソングとして提供した。2曲となったチャリティーソングの売れ行きは大盛況をおさめ、その売り上げの全てをエチオピアに寄付したという。

 ハリー・べラフォンテは番組最後でこう述べる。「銃声の代わりに歌を歌わせろ!」と。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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