2019年5月31日金曜日

「初夏の八幡湿原ウオーキング 20万本のカキツバタと1ヘクタールのカモミール畑」を行く

 昨日は図書館へ行く。もうすぐ司馬遼太郎の『花神』(上)を読み終えるので、その「中」を借りる。機械に通そうとすると見知らぬ人から声をかけられる。まだ現役の男性だ。「この本、いいですよね」、と言われる。「僕はいま、上を読んでいます」とさらに話してくる。悪い人ではないようなのでつい、司馬作品にハマってしまった経緯を話す。多分、隣接する区役所に勤める人だろう。休み時間を利用して図書館に来たのかもしれない。
 
 今朝はハーブガーデンで摘んできたカモミール・ティーをいただく。以下はその時の日帰りバスツアーから。

摘み取ったカモミール
ポットにに5,6枚カモミールを入れて熱湯を注ぐ
3分待って飲むといい香りがして美味!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
 
 2019年5月29日(水)、雲ひとつない爽やかな風が吹く八幡湿原に向かう。日帰りバスは「初夏の八幡湿原ウオーキング  20万本のカキツバタと1ヘクタールのカモミール畑」と銘打ってある。旅の参加人員は31名、うち1人参加は12名。行き先は八幡湿原。この付近には臥龍山がある。ハイキングクラブに所属していた頃、臥龍山に登ったことを思い出す。
 
天意(あい)の里ハーブガーデン
 
 まずは一面カモミールが広がる天意(あい)の里ハーブガーデンを訪問する。1人ずつ掌が入るくらいのナイロン袋を受け取り、カモミールを摘み取る。時間は40分。花を摘みとるのだが、一つずつ摘まんでいてはちょっとしか摘み取れない。勝手がわかると5本の指で数本ずつを一掴みで取った。
 
 広いハーブガーデンに聞こえてくるのはただ鳥の鳴き声ばかり。摘み取ることに気を取られる。動画にすればよかったと思ったときは後の祭りだった。
 
 摘み取ったカモミールは1週間くらいしか保存が効かないらしい。だが、冷凍だと日持ちがするそうだ。摘み取ったのを少しずつサランラップに入れて、それを冷凍保存した。5,6枚の花びらをポットに入れて、熱湯を注ぎ数分置く。そして飲むといい香りがして美味だ。匂いのあるものは苦手だが、カモミールは大丈夫。それにしても摘み取る時、匂いがわからないと嘆く人がいた。結構、香りがあるのに……。 

エヒメアヤメ

カモミール畑

 それにしても最高のお天気で素晴らしい景色だ。いずれの写真もすべて絵になりそうだ。大自然、とはまさにこれをいうのだろう。カモミールはここの主が種を撒いて育てたという。
一面に咲くカモミール

カモミール畑

カモミールの花を摘む
かりお茶屋

 西中国山地国定公園内の臥龍山。この山は標高1223.4mの北広島町の最高峰にある。八幡湿原は一帯は臥龍山のふもとに位置する。この町は平成の大合併でできた。以前の町名がわからず、途中の道の駅で聞くと4町(豊平、千代田、大朝、芸北)の合併だった。臥龍山は地元では苅尾(カリオ)と呼ばれるらしく、お昼のレストランは「かりお茶屋」と名がついていた。

 このかりお茶屋で赤そばのランチをいただく。この地で収穫した赤いそば。天ぷら類もすべて地元産だ。黒豆むすびは黒豆とご飯を別々に炊いてむすんであった。朝が早かったのでお昼を全部平らげると、夜ご飯が食べられなくなった。お店の人にラップをもらっておむすびを持ち帰る人もいた。
 かりお茶屋でお昼をいただく
 食事後、ツアーのうち2人から次のツアーを一緒に行こうと誘われる。来月は同じ旅行社のツアーを申し込んでいる。プレミアムツアーで県内に1台しかない革張りの座席でトイレも洗面も着いた豪華バスだ。当然、参加人員は少なく、料金も割高。そう話すとプレミアムがわからない様子だった。

 それにしてもいつも思うのはバスツアーも国内ツアーも海外もそうだけど、以前の参加者と出会ったことがない。これは不思議。まさに一期一会。その日を楽しく過ごせばそれでいい。次を期待するのはよくない。その気持ちがあるのでつかず離れずがちょうどいい。
黒豆むすび盛り赤そば定食
右横に赤そばがつく
ここで収穫の赤そば
赤いそば
山麓庵

野菜などの販売がされていた

かりお茶屋傍に咲くナナカマド
八幡湿原

 バスで移動して八幡湿原に到着する。2人のガイドとアシスタントの3人の山岳ガイドがつく。日帰りバス旅はウオーキング、とあまり意識していなかった。ガイドがつくと知ってびっくり。そう言えばツアーの参加者は山の格好のリュック姿が多かった。ただ、靴だけトレッキングシューズを履いて行ったのは正解。だが、山行きの格好ではない。2時間以上、木道を歩く。とはいっても携帯万歩計は8千歩くらいだ。高低差がない木道なので歩くのは楽だった。

 2組に分かれて山岳ガイドがつく。山の花など聞くがメモしてないので覚えられない。トリカブトと蓬の違いは覚えた。トリカブトの葉の裏は蓬のように白くないそうだ。それにしても蓬餅を誤ってトリカブトでつくったら、と想像するだけで怖い。以前、トリカブト殺人事件があった意味が解って来る。


カンボクの花
湿原の至る所に咲いていた

トリカブトと蓬
この違いは葉の裏の白いのが蓬だそうだ
山岳ガイド3人と木道を歩くこと2時間余り

マムシグサ
穴が開いているとオスらしい
とはいってもオスやメスにと勝手に変化するとか

 マムシグサ、と聞いて信州の旅を思い出す。去年、初めて信州で目にしたマムシグサだ。それにしても八幡湿原は信州ほどの規模はなくても素晴らしい大自然だ。木道を歩きながら、なぜ、今までここに来なかったのだろう、と残念な気がした。
水口谷湿原(むなくとだに)はハンノキの林

 八幡湿原は水口谷湿原や霧ヵ谷湿原などの総称らしい。

八幡湿原の木道を歩く


人の手を加えて本来の湿原にしているところ



霧ケ谷湿原
農地開発などに拠り失われた湿原を取り戻そうと
自然再生事業が行われ、移り変わる姿が観察できる
牧野富太郎句碑

 牧野富太郎は2度ほどここを訪れている。一面に自生するカキツバタを見た牧野は感動したそうだ。その時に作った句を後に記念して句碑を建設。
牧野富太郎句碑
「衣にすりし昔の里か燕子花(カキツバタ)

 
アップで


燕子花(カキツバタ)の里

 自生するカキツバタは次第に姿を消して、今ではボランティアが手入れしているそうだ。
今はボランティアによるカキツバタの里
カキツバタは白い線が入る
アヤメとの違いはこの白い線があるかないかだそうだ

20万本?のカキツバタ

カキツバタの里



 大自然いっぱいの日帰りバスツアー。行かなくてはわからない自然の良さを知る。車窓から見る水田。田植えが終わったばかりだろう。家の周りではもう水田を見ることも出来なくなった。秋の八幡湿原の自然もいいかもしれない。

2 件のコメント:

  1. 素敵な写真をたくさんありがとう。綺麗な景色に癒されます。気づけばもう5月も終わりますね。一日一日が早く過ぎていくように感じます。5月は2日間だけ法事で福山に行きました。久しぶりに街中を歩いて昔を思い出していました。上京の予定があればお知らせください。

    返信削除
    返信
    1. 舛井様

      コメントありがとうございます。福山にいらっしゃってたんですね。出かけた日は最高の行楽日和でした。カモミール畑と湿原が市内から1時間余りで行ける、とは驚きでした。行きたいところはまだまだあります。東京の大都会も歩いてみたいものです。

      削除