2018年4月30日月曜日

念願の華鴒大塚美術館へ行く!



左建物は広島県立歴史博物館、正面はふくやま美術館

 春のすがすがしい陽気に誘われて人並みにGWを楽しむ。行き先は最近思いついた岡山県と広島県の境に位置する岡山県井原市高屋にある華鴒大塚美術館。出かける前日、急きょ、ふくやま美術館へも立ち寄れる気がし始める。どちらの美術館も最寄り駅に近い。チャージしたJRのICOCA。これを使って自宅最寄り駅をスルーして福山に向かう。列車に乗ると広島方面とは反対方向であってもさすがにGW 、車内は混んでいる。ピクニック気分で食べ物や飲み物を持参する。しかし、乗客が多くてそれどころではない。三原で岡山行きに乗り換えて福山で下車する。駅員に井原鉄道込みの切符を買えるかどうか聞くと連絡切符がICOCAで購入できるという。ふくやま美術館に行く前に、神辺駅乗り換えで子守唄の里高屋駅までのチケットを購入。

 ひさしぶりのふくやま美術館。駅付近にあるとはわかっていてもさて、と人に尋ねる。その間、他の人も聞いてくる。美術館までの道は福山城や広島県立歴史博物館、ふくやま文学館など公共の施設が目白押しで整備されている。この辺りでゆっくりしたい。だが、もともとの目的地は華鴒大塚美術館。ふくやま美術館の特別展である「若冲と京の美術—京都細見コレクションの精華―」だけを見る。

 去年、若冲ブームが巻き起こった。ヒトがいいと思うものは見てみたい。ただそれだけの気持が昂じて絵を見ると「雪中雄鶏図」があった。これだけを集中して見る。さすが若冲、と言いたいところだがそれほどのよさが分からない。ましてや作品の展示数が思ったよりも少ない。これだけ?と思いながら外に出る。

 この季節、部屋の暗い所よりも五月晴れの空の下が気持ちいい。あたりは公園になっていて緑がまぶしい。若葉の季節というか新緑のモミジに目を奪われる。わが家にも2年前まであったモミジ。庭が広ければ伐採しなかったのにと思ったりする。

 お昼近くになる。列車に乗る前に福山駅名店街でお昼をいただく。GWであっても人が少ない。GW本番はこれからだろうか。レストラン街に行くと流暢ではない日本語で客を呼び込む。乗り換え時刻まで30分もない。久々にラーメンを食べてお昼を済ませる。

 福山駅から福塩線の神辺駅に行く列車に乗り、神辺駅で井原鉄道に乗り換える。だが、井原鉄道はJRと鉄道会社が異なるためか乗り換え案内の車内放送がない。神辺駅でヒトの降りるままに着いて歩く。だが、乗り換えずに駅を出る人たちだ。さて井原線は?と人に聞くが分からない。3人ほど聞いてやっと井原線に乗る。たった1両の井原鉄道。もしも間違えて乗れば次はいつになるかわからない。

 子守唄の里高屋駅で3人ほど下車。ところが目的の美術館が分からない。いつの間にか辺りは人の気配がなくなる。これはまるで「鶴瓶の家族に乾杯」の番組状態だ。タクシー会社が見える。しかしタクシーに乗るわけではないので聞かずに来た道を戻る。目の前に風流な建物がある。美術館とは知らずに近づくと美術館だった。何とそこは駅の真ん前だ。今、開催中の展覧会のタイトルは「日本画の伝統」。サブタイトルは「華麗なる京都画壇」となっている。

ふくやま美術館前の公園

ふくやま美術館前の公園のモニュメント

ふくやま美術館正面

ふくやま美術館一体の公園の新緑のモミジ
  
 今朝のネットで「井原線利用者が2100万人突破 岡山・総社で記念式 福山の児童に認定証」の記事がある。このうちの1名に入るかも、と思ったり。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180429-00010002-sanyo-l33(参照)

 それにしても福山から3つ目の駅が神辺駅。そこから3つ目の駅が今回下車した子守唄の里高屋駅。この駅のネーミング。何とロマンあふれる。当然駅では「中国地方の子守唄」のメロディーが流れる。広島に住んでいれば誰もが知っている懐かしい子守唄だ。

 
子守唄の里高屋駅階下の掲示板

子守唄の里高屋駅階下にある地図

子守唄の里高屋駅待合室

 子守唄の里高屋駅の目の前にある華鴒大塚美術館。中に入ると人の気配がない。大きな声で「こんにちは!」と何度か挨拶すると係りが出て来る。何とものんびりムードの優雅な美術館。チケットを購入して見学しようとすると先客3人と遭遇する。こういう優雅な美術館は初めてとも思えるほどで品のある美術館だ。係りの人までも品がある。最初の展示室はいろんな行事に利用できる場所らしく、時に茶室になるとか。

 2階に上がろうと階段に行くと黒塗りでピカピカに光っている。歩くのが申し訳なくなるほど美しい階段。第一展示室と第二展示室がある。第二展示室はこの美術館が所有する大半の金島桂華の絵が展示される。華鴒大塚美術館を知ったのは日本画を習い始めてから。2016年の高崎市タワー美術館の金島桂華のチラシを見て知った。日本画の先生に話すと華鴒大塚美術館に金島桂華の作品が多くあると聞く。それ以来、この人の絵を見たくなる。昨日やっとそれが実現した。

 絵を堪能した後、グッズ売り場で図録を購入。図録は重たい。それでもこの美術館の図録を買いたくなる。どういっても美術館そのものが至れり尽くせりのおもてなしだ。美術館の庭に出ることもOKだった。築山を一周して新緑のモミジなどを写真に納める。

 館内には珈琲などのサービスもある。すべては無料。入館料も高くなく、素晴らしい絵画と接待。これで採算が、と思わず気になる。こういう気持ちは美しいモノを見た後の心掛けではない、と少し反省。

 行きのJR車内で読んでいたのは『せとうち美術館ネットワーク』。県立美術館友の会から毎年送られてくる。しかし、これを読んだことがなかった。昨日の旅のお供にこれを持参。館内割引券や美術館巡りの特典が記されている。これをクリアすれば図書カードなどがもらえるらしい。あと1か所美術館に行けばいただけそうだ。有意義な楽しい一日は終わった。

 さてGW後半は何処へ行こう?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
華鴒大塚美術館入口(右側)

華鴒大塚美術館入口

華鴒大塚美術館庭園

園内は新緑もモミジがきれい

園内の新緑のモミジ

華鴒大塚美術館庭園内

まぶしいほどの庭園内の若葉

華鴒大塚美術館庭園の美しさはお見事!

華鴒大塚美術館入口は季節感満杯だ

井原鉄道子守唄の里高屋駅は階上を走る

階下物置に子守唄の絵が描かれていた

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