2017年8月4日金曜日

「激動の世界を行く『メキシコ』」を見る

 警視庁は「電話の無力化作戦展開」で悪質な電話を使用できなくさせていた。これは今朝の地元紙に掲載された記事。6月末時点で1001の電話番号のうち845の電話番号を無力化させたという。先日の日本画教室で変な電話がかからなくなった、と話題にしたばかり。こういった取り組みで効果があらわれたのかもしれない。わが家はフリーダイヤルの電話は出ないことにしている。また、電話登録していない番号も出ない。相手先の電話番号は検索画面に電話番号を入力すればどこからの電話か瞬時にわかる。これもネットの力。それでも犯罪面ではずる賢い方の対応が素早いからまた新たな手を打って出る可能性は大だろう。

 昨日のNHKドキュメンタリー「激動の世界を行く『メキシコ』」は2時間の番組。先日の放送では見たいけど眠たさに負けて見ず仕舞いだった。ところが、昨夜の8時から再放送される。カープはラジオで聞き、眼はドキュメンタリーに釘付けとなる。

 旅する人は大越健介。飾らぬ人らしく現地に溶け込んで取材する。番組HPによると「メキシコとアメリカの国境は、かつてなく高く人々の前に立ちはだかっている。『壁を作る』と宣言したトランプ大統領の就任以来、国境に生きる人々の人生は大きく揺れている。家族との暮らしを国境に引き裂かれた男性は会えない家族への思いを歌う。危険を顧みず、国境を目指す移民も後を絶たない。そこには、壁に立ち向かうメキシコの人々の姿があった。その原動力はどこから来るのか。大越健介がメキシコの人々の思いに触れる」とある。

 メキシコバハカリフォルニア州ティファナはアメリカとの国境にある。違法な手段でアメリカに移住するメキシコ人。国境のティファナ駅にはメキシコやホンジュラスなどの中南米からの不法移民を一時的に避難させるシェルターがある。そこでは食べ物、住まい、お風呂などすべて無料でかくまってくれる。それはこの駅を通過する貨物列車に駆け込む移民たちに元気を取り戻す場所ともなっている。列車が到着すると誰彼となく飛び乗って手すりに摑まる。無事アメリカに渡ればいいけど、途中、犯罪に巻き込まれることもあるそうだ。大越は飛び乗る彼らが無事にアメリカへ着くことを祈りながら見送る。見ていて、これが現実のメキシコ、と知る。

 メキシコ人はアステカ文明を誇りに思う民族。大越は治安の悪い地区のレスリングの盛んな場所を訪れる。善い人と悪い人が分かれてのプロレスラー。レスリングはメキシコの人を元気づける。ある地区ではその場でレスリングのリングを作って人々を楽しませる。治安の悪い地区であってもレスリングを通して子供たちは強くなり、悪の道に進ませないようにとの思いがあるとか。

 メキシコは前から一度は行きたい国。しかし、かなり治安は悪そうだ。アメリカとメキシコの国境に作られた壁。ニュースでは聴いていた。テレビを通して壁を見て何とも言えない気持ちになる。壁を隔てれば向うはアメリカ。親子でも一枚の壁のために簡単には行き来できない。壁にペイントするメキシコ人。壁の向こうの人は楽しそうにする人の音で何をしているのかを小さな穴から問いただす。壁に絵をかいていると返答するメキシコ人。

 ベルリンの壁は壊されて久しい。今や共産圏でなく自由主義の国を隔てる国境の壁。何とかならないのだろうか。大越はアメリカとメキシコの土地は続いていると話していたけど…。    

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