先ほど、神戸市立博物館で開催中の「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」を見て帰宅。
朝早い集合のバスツアーに間に合って神戸まで出かける。広島駅新幹線口の集合場所は、日曜日とあって各社のバスが勢ぞろい。どのバスかわからず、添乗員の携帯に電話する。しかし、応対中で電話は通じない。ぶらっとそこら辺りを通っていると名前を呼ばれる。添乗員だった。
今回も前回のバスの旅同様、一番前の席。ほとんどバスツアー経験のないモノにとって何とラッキーなことか。隣席は音戸の人。朝3時におきてタクシーで呉まで出たという。5時起きでも大変なのに3時とはご苦労なこと。
今回の隣席の人は、しゃべり方がなんといえばよいのか、全く自分と比べて対照的な人。あまりこういう人と接触がない。話をするだけで草臥れそう。だが、昼食時、ホテルのレストランを貸しきってのコースランチで1人参加3名が相席となる。その人以外の人と気が合って一緒に絵画を見て廻る。
展覧会参加の目的はフェルメールの「真珠の耳飾の少女」を見ること。ところがフェルメールは今回1点の出品と思っていたら、ほかに「ディアナとニンフたち」も展示されている。
会場に着く前、添乗員は博物館へ何度も込み具合を問い合わせる。最終的には10分ほどの待ち時間ですぐに会場に入ることが出来た。
博物館はJR三ノ宮駅から近くメイン道路に面している。しかし、大きな建物ではなく、かなり小さい。
いきなり3階に上がり、そこから展示を見て廻る。3階に上がるとすぐに目的の「真珠の耳飾の少女」を見るために2階へ降りる。会場は展覧者が多いため、遠くから見る人と近くから見る人を区別して列を並ばせる。だがいずれにせよ狭い会場。そこまでする必要もないと思いながらも近くから見る列に並ぶ。
「真珠の耳飾の少女」はまるで展覧者の顔を見ているような仕草で横向きで顔を向けている。
見ていると横に書いてある説明書きに「トローニー」の文字が何箇所か絵の説明で書いてある。
最初から展示品を見ていないのでその意味がつかめない。警備の女性に声をかけて聞くと絵に描いてある人物が特定の人ではないという意味と教えてもらう。
先ほど、ネットで検索する。
「少女は誰なのか。謎解き小説や映画が思い出されるが、マウリッツハイス美術館の学芸員、レア・ファン・デァ・フィンデさんは『誰がモデルかは問題ではない』と話す。」、「17世紀オランダにターバンを巻いた少女はいない。つまりこれは肖像画ではなく、トローニーなのです」、「『トローニー』とはオランダ語で頭部の習作の意。『特定の人物の似姿ではなく、匿名あるいは架空の人物の表情、性格のタイプを表すことを意図した絵画作品』という。フェルメール没後の財産目録に『トルコ風の服装をしたトローニー2点』とあり、うち1点がこの作品である可能性が高いとされる。」
「『ターバンなどオリエンタルな服装や古典的衣装を着たトローニーが多いのは、需要があったため』とレア・ファン・デァ・フィンデさん。『真珠の耳飾りの少女』はいわば、人々が求めた理想の少女像だった。魅力的な少年のトローニーもある。フランス・ハルス(1582ごろ~1666年)の『笑う少年』。薄汚れた歯をむき出しにした、無邪気な笑い顔を見てほしい。この絵の目的も、架空の『楽しげな少年』を表すことにあった。こうしたトローニーの名手がレンブラント(1606~69年)だ。『笑う男』など典型的なトローニーもあるが、彼が生涯を通じて描いた自画像にも、その要素が色濃く表れている。」(http://sankei.jp.msn.com/life/news/120715/art12071507400001-n1.htmより引用)と書いてある。
会場へはカメラを持ち運べず「トローニー」というキーワードをもらったパンフにメモする。
フェルメール以外にもレンブラントの絵画などを見て廻る。狭い会場はどこも人、人、人。
昼食はホテルのレストランでの食事。かなり手の込んだ料理で、上品な味で美味。ビールやワインを、と思ったが眠くなりそうなので飲まずに食事。ホテル側の気の使い方は相当なもの。これから続く大手旅行社のツアーのためもあるのか、全員外にまで出て見送ってもらう。
フェルメールを見た後は、ゆっくり会場を見学する。いつも絵を見るときはパンフに描かれている絵を中心に見て廻る。2時間半あるフリータイム。かなりゆっくり見学する。
見学後、食事で一緒だった人とバスの集合時刻まで短時間ながら市内を散策。いつもカタログの通販で購入する大丸デパートに出かけると、広島とは比べられないほどのお客がいる。その大半は観光客かもしれない。だが、それにしても多い。
集合時刻になり、博物館に戻ると道に人が溢れている。どの人もお目当ての観光バスを待っている。名古屋、四国、広島と観光バスを待つ人の波。道路はかなり渋滞し、広島までの観光バスも15分遅れで到着。
帰りのバスの中で、横に並んだ両脇の人と話していると先ほどのキーワード「トローニー」の話が出る。どの人も言いたいことが言えそうにない。多分メモした言葉だと思い、それを教えてあげる。やはり「トローニー」だった。
こういうとき、ブログに投稿しているとメモする癖が出て役にたつ。
美術に関してはかなり疎い。しかし、今日覚えた「トローニー」は忘れないだろう。願っていたフェルメールの「真珠の耳飾の少女」を見ることが出来た。これでフェルメールを3点見たことになる。
家に帰ると郵便物が届いている。うち一通は旅行社の旅カードの通販会社からだった。楽しんで帰った後の、旅行社以外に利用される通販カタログ。これはどうなんだろう。あまりいい気はしない。
気を取り直して、明日は次に行く予定の申込書をそろそろ郵送しようかな・・・。
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