2023年9月2日土曜日

一服の清涼剤

 図書館に予約していた『ありがとう スミちゃん 欽ちゃんの愛妻物語』(萩本欽一 文藝春秋、2023年第1版)の予約確保ができた。久しぶりに読むエッセーであり、一気に読んだ。とはいってもこの本は欽ちゃんが週刊誌や月刊誌などに書いた記事が1冊にまとめてある。そのため、大半はどこかで読んだことがある内容だった。しかし、読んだことがあっても1冊の本になっていると読み終えた後は一服の清涼剤になる。なにか励まされているような感覚に陥る。この中から2か所、記そう。

★「運」というのは、運任せということじゃないよ。ぼくはそれを「モグラたたき」ものだと考えているんだ。例えば、「仕事」「お金」「家族」「健康」「人間関係」のなかで、「仕事」が成功していると、「家族」が上手くいかなくなる、「健康」に気を遣いすぎると「お金」がなくなる、というように。人生で大事なのは、このなかでどの部分が飛び抜けていたら、自分が幸せかを常に意識すること。ぼくの場合はそれが「仕事」だったから、家はかならず中古住宅にしたし、女の人にモテないように気をつけたりしていた。ある部分が上手くいっているときは、別の部分が引っ込む。だから、仕事が成功しているときほど、困っている人や弱い立場にいる人を助けたり、大事にしたりしないといけない、という思いがあるんだ。ぼくがそういう考え方をするようになったのは、中学生の頃に家が貧乏だったことが大きい。(91p)

★何も予定がない日であっても、なるべく外に出て人に会う。それは買い物のときの八百屋のおばちゃんでもいいし、近所に暮らす犬の散歩をしているおじさんでもいい。人と会って、ちょっとした会話を心掛けるだけでも、ボケ防止になるんじゃないかな。それにぼくは最近、こう思うんだ。そうやって人に会うこと、そしてなにげない会話ができていること――それこそが、結局は人間にとっての一番の幸せなのかもしれないなァ、ってさ。(240-241p)

 昨日、郵便受けを見ていると近所の人と出くわした。すぐ近くに家があっても子供のころと違って今は何年も会うことがないこともある。昨日出会った夫妻がまさにそうで2年ぶりくらいに出会った。奥さんは後で知ったことだが高校の同級生。圧迫骨折をしたそうで背が低くなっている。昨日は整形外科からの帰りだった。旦那さんは5歳上の幼馴染でよく知っている。しかし、会うのは久しぶりでしばし立ち話となった。欽ちゃんに言わせるとこれもボケ防止!?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

0 件のコメント:

コメントを投稿