2022年10月7日金曜日

長州路一人旅初日

 旅といえば海外の旅はツアーに参加して出かけた。10余年前から国内の旅はツアーでの旅である。ところがコロナ禍になって海外のツアーはなく、(最近、ツアーも再開のようだが)まだ海外にでかけようとの気分にならない。それならばと国内を一人で出かけた。
 
 昨日と一昨日、1泊2日で下関へ行く。下関市立美術館で開催中の特別展「山水画と風景画のあいだー真景図の近代」を見るのが目的だった。が、せっかく下関まで行くのなら司馬遼太郎の『街道をゆく』の「長州路」に出てくる場所を歩こう、となった。コロナ禍になって以降、GO TOを利用して日帰りバスツアーに参加し、その時、毛利博物館や功山寺などの長府を観光した。それ以来、もう一度長府の町へ行こうとの思いがあった。そう思いつくとそうだ、これから一人で出かける癖をつけようと気持ちが飛躍する。今回はその手始めの一人旅。

 宿や切符の手配、さらには旅のお供である荷物など全て自分一人で持ち歩かねばならない。そのためにも必要最低限のもので出かける。リュックも軽いものをと思った。が、出かける前日、急遽、これまで使っていたものを持参しようと決めた。これを背負って歩くのだが、結構、2日間背負っても苦にならず観光できた。これからもこのリュックを使用しよう。

 1日目は新幹線で新下関駅まで乗車。まずは長府にある下関市立美術館へバスで向かう。バスに乗ると乗客は数人もいない。その車内で運転手さんのやさしさに驚いてしまった。お爺さんが車内の両替機を使った後、お金を落とされた。その人が下車するとしばらくして車内の人は両替機下に財布が落ちていると運転手に告げた。何と運転手さんは乗客に許可を取ってバスを止めて、お爺さんを探しに。しばらくすると運転手さんとお爺さんはバスに戻って運転再開。こういう親切はどこの町でもあるとは思えない。長州人の人の佳さは司馬作品を読むと書いてある。さらにその言葉遣いも丁寧であるとも書いている。旅のスタートでこれほどいい光景に出くわすとは想像になかった。楽しい旅を予感させてくれる。
長府の川に咲く花

 案の定、どこで人に尋ねても皆さん親切だった。下関市立美術館は初めて入る。この美術館、どこよりもりっぱな美術館だ。ただ展示作品は思ったほどでなく高橋由一の金毘羅山の絵に魅せられる。由一と金毘羅山は関係深いようだ。

 美術館のある「松原」バス停で下車後、着物姿の人に出くわす。その人から美術館そばにある長府庭園に行くよう勧められる。長府庭園を見学後、受付で長府の行き方を地図に蛍光ペンで記して丁寧に教えてもらった。司馬遼太郎に興味があると話したので歴史好きと思われたのか歴史博物館へ行くように勧められる。ここは竜馬に関連する資料もあるので出かけるつもりだった。地図を片手に人に聞きながら歩いているとカフェ四季庭がある。午後1時過ぎ、おなかも空いている。昔の武家屋敷を改造してカフェにしている。ビーフカレーと珈琲でしばらく休憩。このお店の屋外のウッドデッキでお昼をいただく。その後、離れたテーブルに座った人がこちらのテーブルにやってきてしばし談笑後、開催中の特別展「戊辰戦争ー長府藩報告隊の奇跡」や常設展を一緒に見る。地元の人で散歩の途中、よくこのカフェに来るそうだ。
カフェ四季庭
四季庭のウッドデッキからの眺め

下関市歴史博物館
係の人にモデルになってもらった
特別展にあわせて着用

 歴史博物館には竜馬に関する資料ももちろんあった。また、下関戦争のビデオも上映されていた。歴史博物館で先の人と別れて国道のバス停まで歩く。このバス停で今度は公民館の偉いさんらしく会合帰りだという人に下関駅行きのバスを教えてもらう。本当にどの人も親切で司馬遼太郎の書いていた通り、皆さん、人がいい。下関駅バス停に着くと宿に行くバス停を探す。1時間に1本しかない。出たばかりで次のバスまで1時間近くある。駅に隣接するデパートに入るが歩き草臥れてトイレだけ借りてベンチでバスを待つ。旅の初日、万歩計は8130歩だった。2日目は16380歩と2日間、よく歩いた。
長府の町を流れる壇具川
川にはススキが……
 この続きは明日に。
 
 画像を容れようとするがどうしてもうまくできない。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

 追記 かなり時間が経過後、頭を冷やして再度挑戦。なんとか画像を挿入できた。

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