今日がこの夏最後の暑い日となるのか目覚めると真夏並みの蒸し暑さがある。明日からは最高気温は25度を下回るようだ。
『街道をゆく』(二八)「耽羅紀行」 (司馬遼太郎 朝日新聞社、1990年第1刷)を読んだ。この本は30年くらい前に買ってそのままにしていた。耽羅、ということが何を表すのか本を読む前に電子辞書で調べた。だが、このキーワードはなく、パソコンで調べて済州島と知る。またも電子辞書で済州島と調べると古代に耽羅王朝があったが高麗時代に済州と改称されている。
済州島は韓国に位置する。日本から近い国の韓国へは一度も出かけていない。いつでも行かれるとの甘い気持ちがそうさせた。ところが、予期せぬコロナ禍でどこへも思うように旅行できない。この本を読むと済州島へ行きたくなる。司馬遼太郎の耽羅行きに同行の済州島出身で日本在住の人びとが皆さん立派な方々で行きたい気持ちに誘われるようだ。
以下は本の気になる箇所をメモした。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
★ところで、済州島のことである。……『日本書紀』では、主として、「耽羅」で、ふつう、たむら、というルビがふられている。要するに、済州島は、古代、耽羅という独立国だったのである。(13-14p)
★私など、若いころ、朝鮮ほどの思想文化を持つ文明国が、なぜ近代化への思想をもたなかったのだろうと思っていたが、それは無知で、堂々と存在し、思想家も多く出た。しかしそれらの芽は、朱子学というギロチンの刃でもしくは箒で摘みとられた。それらのことを知ったのは、すべて姜在彦氏の半生の研究のおかげである。(29p)
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