2020年9月22日火曜日

75歳からの青春

  時々、母が私くらいの年齢のころはどうだった、と思うことがある。その頃の母は家の主を亡くしている。ある日、母がつぶやいた。近所の人たちはみんな旅行をしている。しかし、母は主がいる間は旅行、は禁句だった。それを聞いた30年前の秋、母とその孫と私の3人で国内の旅に出かけた。お盆とGWは海外に出るので、その他の会社の休みを利用して年に3度くらい母たちと出かけた。いま思うとその頃の母は75歳。母の青春は75歳からだ。旅費のすべては母任せ。旅の計画は私が決めた。団体旅行でなく、個人でJ〇Bで組んでもらった。ある時は姉家族や妹家族も合流して出かけた。その時も費用は母が持った。「あの世へは何も持っては逝けない」が当時の母の口癖で、いま思うと先が長くない、と思ったのかもしれない。とはいってもそれから20年余も生きている。

 母への思いのうち、旅に何度も一緒に出かけたことは本当によかった。そして、75歳からが青春の母は95,6歳まで生きただけあって、88歳まで旅先でもよく歩いた。決して行きたくない、と弱音を吐かなかった。また、旅先でもよく食べた。88歳の時、家で転んで怪我をした。それからというもの、母との旅はご法度になる。怪我をした時もJ〇Bで四国の旅を申し込んでいた。だが、怪我で行けなくなりキャンセル料を払ったこともある。

 年老いても母は元気に楽しく旅をした。そう思うとしっかり老人になった私も母と同じように何歳になっても旅に出たい。今年のコロナ禍で旅をする元気があるのか疑問符がつきそうになった。親を思えば旅もまだまだこれから、との思いが募る。

 昨日は母の孫が米寿の祝いに植えて大きくなったレモンの木を剪定する。自転車置き場ののひさしよりも大きく伸びたレモンの木。涼しくなったのを見計らって切っていく。これ以上伸びると切るのも大変だ。それにしても我が家のレモン、冬季を除いて年中、新芽が出ている。これじゃ、木が茂るのも無理はない!?

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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