2020年8月15日土曜日

『老人と海』

 今日の最高気温の予報は36度。来週いっぱいは36,7度の暑さが続きそうだ。午前中は何とかエアコンなしでも過ごせる。だが、扇風機は欠かせない。この夏は熱中症とコロナ禍でいつになく暑い夏。そんな夏に読んだ『老人と海』(ヘミングウェイ 高見浩訳 新潮社、令和二年)。先日、NHKのBSシネマでこの映画を見た。その後もヘミングウェイを取り上げる。そんな矢先に令和二年発行の『老人と海』を図書館の新刊で見つける。

 以下は本文ではなく解説から気になる箇所をメモしたもの。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
 
★一読して、だれもがまず打たれるのは、次々に迫りくる困難に直面しながら、体力と知力の限りを尽くして老人が渡り合うその姿ではないだろうか。
 人間は叩きつぶされることはあっても、負けやせん。
その思いを胸に、サンチアゴは執拗に襲いかかるサメの群れと戦いつづける。
その姿はまさしくヘミングウェイが一貫して希求してきた行動規範、いわゆる”grace under pressure(困難に直面してもたじろがずに立ち向かう)”の具現とも言えるだろう。大海原をただ一人飄然とゆく老人の孤影に、ヘミングウェイは原初的な人間の尊厳を刻みたかったのではなかろうか。(解説142-143p)

★老人の頭の中で、海は一貫してスペイン語の女性形”ラ・マール”であり。優しくも険しくもなる海を、人間の女性のように、亡き妻のように愛している。してみればこの物語は、老人と海の壮大なラヴ・ストーリー、大きな意味での自然賛歌とも言えるのではなかろうか。(解説144p)

★「老人と海」はヘミングウェイにピューリッツアー賞(一九五三年)とノーベル文学賞(一九五四年)をもたらした。(解説151p)

★「老人と海」という作品はなおさらに、いっそうの輝きを帯びてくる。それは”one true sentence”の彫琢を目指して文学のデモンと闘い続けた作家の生涯を飾る、落日前の最後の夕映えだったのではなかろうか。……このシンプルな物語の語りかけてくるものは、深く、またみずみずしい。その煌めきは、海と、そこに連なる生きとし生けるものが在り続ける限り、今後も永く色褪せることはあるまい。(解説155p)

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