昨夜、NHK・BSの「秘境中国 謎の民『山頂に響く 魂の歌』」を見る。番組HPには以下のように書いてある。
★中国の秘境、南西部の大峡谷に暮らす少数民族・ミャオ族。険しい山を切り開いて稲を育て、シャーマンが不思議な歌で歴史を伝える。100m超の絶壁を命綱なしで上る人も。最近の研究で、彼らのルーツは2千年前に栄えた幻の古代王国・夜郎国であることが分かってきた。西方との交易で繁栄を極めたが、漢の武帝に滅ぼされ、この山岳地帯へと逃げ込んだのである。過酷な自然の中で、伝統を守り助け合って生きる人々の姿を記録する。
幻の古代王国・夜郎国、これが大事なキーワードになる。読んでいる司馬作品に「夜郎自大」が出てくる。辞書で調べてこの意味を知るが、昨夜のテレビで詳細にわかる。漢代の歴史書『史記』によると「西南部に十数の蛮族の国があり夜郎は最大の国」の記載がある。漢の時代、西南シルクロードに位置する夜郎国。この民族は髪を頭上に結い、稲作をして城に住んでいた。夜郎国の持つ伝統や風習にはミャオ族などの少数民族と共通するものがある。このことからミャオ族と夜郎国には深いつながりがあると研究者は話す。
亜魯王は民に稲を作らせた。亜魯とは夜郎のことであると、ミャオ族のシャーマンいう。何千年も前から民族に伝わる歌を受け継いでいるミャオ族のシャーマン。ミャオ族は夜郎国の末裔だという。ミャオ族は自然とともに暮らして自然の恵みを受けている。それには薬草、燕の巣、燕の糞などいろいろとある。高い崖に登って大量の糞を持ち帰り、それを米作りの肥料にした。
亜魯王の領地が攻められ、国を占領された。その時、敵は高らかに亜魯王に叫んだ。「亜魯よ、命がないと思え」。戦いで使った夜郎国軍の青銅剣が残っている。漢帝国は鉄の鉄器を使って戦った。鉄器を使う漢帝国は強さで青銅器を使う民族を上回った。青銅文明は淘汰されて鉄器時代に塗り替えられる。兵を連れて移遷をはじめ、将を連れ、逃亡を始めた。夜郎国の民は戦乱が迫る中、山奥へと逃亡し死者の棺を洞窟に隠す。こうすることで遺体を守った。これは今も大穿洞となって残っている。
安住の地として厳しい環境の中で生き残ってきたミャオ族。祭礼で使用する大太鼓。これは少数民族を代表する礼器という。シャーマンは話す。「王が伝えた困難に負けない精神が我々の心の支えになってきました」。この精神を子孫たちに受け渡すべき宝だ、ともいう。木にきのこが生えるように子孫の繁栄は約束されるそうだ。
話は変わって昨日は日本画教室の日。描いている釧路湿原の木々。相変わらず点描写で描いていく。1週間後に自分の描いた途中の絵を見て自己満足する。今回の絵はいつになく何度も何度も色を加えて簡単には仕上がりそうにない。次回は遠くに見える木々の葉を点描写し、太い樹木も樹木らしくしていく。教室が終わると皆でカフェに行く。他愛ない話をして、つかの間のホッとしたひと時を過ごす。これもささやかな至福の時だ。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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