台風15号は去っても数十万戸の停電はひどすぎる。朝刊を見ると親子が亡くなる記事を目にする。電気が来なければエアコンも扇風機も使えず、どうやってこの暑さを過ごせばいいのだろう。それでなくても今年の夏は暑すぎる。昨夜も一晩中、エアコンをつけて眠る。
母を介護していた時、1,2時間の停電を電力会社から告げられた。暑い時期だったので介護中は室内の温度をきめていた。身動きできない親を短時間の停電であっても団扇で暑さを遮るだけでは済まされない。電力会社に電話して事情を話すと、停電しない場所から引き込み線をひいてくれるという。それには10分くらい工事の時間を要するとのことだった。それを聞いて何とありがたいこと、と感激したことを覚えている。それは台風などの不慮の停電ではなく、先にわかっていたことなのでそれも可能だった。だが、今回の台風はそういうわけにはいかない。
時代が進歩してオール電化、とか生活形態も変化している。いざとなったときこれでは困るかもしれない。ガス代は月に800円台と最低料金であっても、いざという時のために契約している。ガスはともかくとして水と電気は生きる上で欠かせない。この夏、もしも停電が2,3日続けば自分だったらどうするだろう。1人であればホテルに滞在も可能だが、何十万人となるとそうもいかない。ともあれ、電気がはやく回復するといい。
話は変わって昨日はフルート・レッスン日。先日、本を読んで気になっていたことを先生に話す。それは『清岡卓行大連小説全集(上)』(日本文芸社、1992年)の中の『アカシアの大連』5部作のうちの「フルートとオーボエ」の以下のことだ。先生はこのことを小学校時代にすでに知っていたと言われる。もしかして知らぬは私だけ?
★ある日、彼はこういうことを知った。それは、モーツアルトの「フルート協奏曲第二番」が 「オーボエ協奏曲ハ長調K三一四またはK二七一」と実は同じものであり、注文をせかれて時間がなかったが、新しいものを作る意欲が乏しくなったか、あるいはオーボエをフルートに置き換えることが面白かったか、とにかく、ハ長調とニ長調のちがいはあるが、一九二〇年になってその完全な楽譜がベルンハルト・バウムガルトナー教授によって発見されたという。オーボエの作品の方が原曲で、フルートの作品の方は、悪くいえば焼き直しであるということであった。(「フルートとオーボエ」204p)
先生はこの二つの楽譜が同時に記された楽譜を見せてくださる。確かにそうだった。楽譜ついでに出演されたオペラの楽譜の総譜(スコア)なども見せてもらうと、気が変になりそうなくらいオタマジャクシが事細かに並んでいる。それも分厚い本のような楽譜だ。プロとアマの違いはこのあたりにもある。
発表会で吹くソロの曲を先生のピアノに合わせて吹く。レッスンではうまく吹けてもこれが本番となるとさてさて……。先生曰く「この曲はロングトーンのいい練習になった!」と。出だしの「ファ」は5拍目の「ラ」まで長く吹き続ける。ほかにも音が長い箇所がある。これは昨日もソノリテの時、気を付けるようにと言われた。それは「唇を動かさないようにして吹く」。この練習が欠かせなくなった。唇を動かさないようにするにはお腹から息を出さねばならない。こうやってフルートを吹くと会場にいい音が響きわたると先生は話される。この癖をつけて吹く練習をしよう。
昨日はほかにも月末に開催されるフルート・フェスティバルのチケットをいただく。ありがたい!
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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