2017年7月24日月曜日

ポーランドの”マンガ”から

 最低気温が25度を上回るようになった。90日間ずつ、日本の四季は変化する。ということは梅雨があけても本格的な暑さはこれから90日近く続く!?

 図書館で借りて来た本を手当たり次第に読む。目にするのはポーランドの文字。今朝の地元紙はポーランドの指揮者コンクールで広島出身の人が2位となった記事がある。昨日読んだ『新潮45』。これは昨年の12月号。ノンフィクション作家の河添恵子は「大の親日家だったワイダ監督を悼む」の記事を書いている。ポーランドに出かける前までは名前くらいしか知らなかったワイダ監督。監督は少年時代に浮世絵を見て日本に開眼する。ポーランドの日本の評論活動をしていた”日本伝道師”のヤシェンスキ氏はポーランドにある日本美術を展示する博物館の構想をいだく。この夢を実現させたのがワイダ監督だった。博物館の正式な名称は「日本美術技術博物館マンガ」。日本政府やJR東労組などのカンパで夢が実現したという。

 ワルシャワに通称”マンガ”があったことさえ知らなかった。そのワルシャワもこの記事によると昨年の5月7日に市民24万人にも及ぶ民主化を求めるデモがあったという。この日はちょうどポーランドに出かける丸1年前に当たる。そういえば5月7日はポーランドの戦勝記念日。だから特別な日。民主化を求める気持ちもわかる。

 もう1冊は『新渡戸稲造はなぜ『武士道」を書いたのか』、サブタイトルは「愛国心と国際心」(草原克蒙 PHP研究所、2017年)。新渡戸がジュネーブにいた頃、ポーランドの政治家と会った時、自由に外国語を操るのに驚く。その理由を尋ねると「それは愛国心からだ」の答えが返ってくる。「ポーランドは四方を強国に取り巻かれているので、その中で国の独立を守るためには、他国の言語を借りて自分たちの国情を訴える必要がある」という。(31p)

 新渡戸の時代から今の時代まで自分の国を守るためにいろいろな出来事があったポーランド。この点、日本は四方を海に囲まれ、敵も簡単には入ってこない。これをいいことにして外国語を知らなくても何とか生きていける!?何やかやあっても日本はいい国かもしれない。

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