2023年8月30日水曜日

『人斬り以蔵』

 連日35度近い気温が続く。この暑さは9月になっても続きそうだ。せめて30度くらいになれば、と思うがこればかりは自分の思うようにはならない。8月はプールを休みにしたがこの暑さが続けば9月もプールで泳ぐのはあきらめよう。一年は四季から夏と冬の二季になりつつある!?

 以下は『人斬り以蔵』 (司馬遼太郎 講談社、2007年第1刷 『王城の護衛者』に収録)から気になる箇所をメモした。なお、人斬り以蔵とは岡田以蔵のことである。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★以蔵は武市の指導に従順だった。この矯激(きょうげき)な性格の男にすれば、その従順さは気味がわるいほどであった。(強くなりたい)というだけではなかったであろう。以蔵の心情はもっとちがったものだった。犬に似ている。犬というのは、不幸な性格をもっている。犬仲間に対しては獰猛に牙をむきあうくせに、飼いぬしという別の生物にに対してだけは、哀れなほど従順である。以蔵は自分を門人にしてくれた武市に、犬のような心情をもった。(先祖は家来だったのだ)そういう感情もある。(354-355p)

★――あれは狂犬(やまいぬ)じゃ。と、みな以蔵とけいこすることを怖れた。やまいぬは、武市にだけは馴犬だった。……武市は、以蔵を連れて行ってやろう、と思った。……以蔵は、狂喜した。半平太のためなら命も要らぬ、と思った。「た、たしかに、それがしを江戸で修業させてくださるのでござりまするか」泣いた。(356-357p)

★「この以蔵めを、最後まであなたのご都合だけで利用し、支配なさりたいおつもりですか」以蔵は、ついに首領以下、勤王党の幹部を最後に支配したことになる。かれらはつぎつぎに断罪され、首領武市半平太は、切腹。が、その因を作った以蔵は、知らない。(401p)

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