2023年8月22日火曜日

『鬼謀の人』

 連日36、7度の暑さが続いている。この暑さの表現をただ暑いだけでは済まされない。暑さを表す言葉を調べると酷暑や炎暑がある。炎暑は真夏の焼けつくような暑さとある。しかし暦の上では立秋も過ぎて今は処暑。処暑とは暑さがおさまって日中は暑くても朝晩の涼しさが初秋の息遣いを感じさせるころとある。これは今年のこの夏の暑さで全くその意味をなさない。やはり焼けつくような暑さの炎暑があてはまる!?

 以下は『鬼謀の人』(司馬遼太郎 講談社、2007年第1刷 『王城の護衛者』に収録)から気になる箇所をメモした。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★「あなたは戦を知らぬのだ」……益次郎にとっては、海江田観をごく科学的に表現したにすぎない。このいわば失言が、のちのちまで海江田に恨みをのこし、益次郎の寿命をちぢめるはめになった。(大村益次郎の暗殺の背後には、当時の弾正大忠海江田信義――武次改め――がいた、という風評は、ほとんど疑いのない事実性を帯びて今日までのこっている)(248p)

★益次郎は、歴史がかれを必要としたとき忽然としてあらわれ、その使命が終わると大急ぎで去った。神秘的でさえある。(273p)

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