昨夜のNHK・BS「偉人たちの健康診断」は正岡子規を取り上げる。以前にも見たことがあり、昨夜は再放送だった。子規とはホトトギスの漢字表記の一つであり、自らをそう名乗った経緯が自虐的すぎる。若くして結核になり、喀血したことから、「鳴いて血を吐く」と言われているホトトギスと自分を重ね合わせて「子規」を自分の俳号とした。
番組によると子規は病気にも関わらず「健康」だった可能性が浮上している。この「健康」の定義が世界的に見直されつつあるとか。子規は病に伏して動けなくなると金魚を飼ったりして自分の楽しみを常に見つけていた。人が訪ねてくると面白いことや楽しい話題を口にした。体に良いものを、と果物類は豊富に摂ったという。ミカンであれば1日に15個、リンゴは6個も食べている。またウナギなど好んで食べたそうだ。体が動かなくなると花などを写生する。子規が描いた絵が残っており、まさに写生の絵だ。うまく描いている。
健康とは病気でないことを言う、とこれまで思っていた。ところが子規の生き方で健康とは人生を楽しんで生きる、楽しみを見つけて生きることと思いが変わってきた。今、病に伏している人であっても、介護される人であっても自分で楽しく生きる人はすべて健康な人らしい。子規亡き後も東京の子規の住まいには訪れる人が絶えない。子規の面倒を見ていた母と姉は子規亡き後、松山に帰らず東京の家を訪れる人たちのために最後まで東京に住み続けた。
司馬作品を最初に読んだのは『坂の上の雲』。この本は子規と秋山兄弟を中心にした小説で、その後に読んだ子規に関する本は『ひとびとの足音』。子規の周りにいたひとびとのその後を描いている。正岡家を継いだ人たちだ。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!そう、子規を見習って「楽しく」過ごしましょう!
0 件のコメント:
コメントを投稿