2019年11月16日土曜日

『老いて、若返る』

 司馬遼太郎の『翔ぶが如く』(七)を借りるついでに書架で目にしたのは『老いて、若返る』(日野原重明 堀文子 小学館、2011年)、サブタイトルは「人生、90歳からが面白い」。まだ読んでいなかった本で堀文子と日野原重明が対談している。気になる箇所を記そう。

 最後に記した「『思いわずらうな』と、わが身に言いきかせている日々です」を若いころに気づいていれば自分の人生、もしかして今と少しは違っていたかもしれない。何かコトがあると「思いわずらうな」と私も自分に言い聞かせている。

 昨日は近いうちに出かける1泊2日の旅の最終案内が届く。日帰りや1泊ぐらいだと旅の用意が楽。ましてや国内は海外と違ってさらに楽。今のところ、月末に日帰り旅も予定している。遊べるうちは元気を出して遊ぼう。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★堀 西洋文化では、人間というものが世界の絶対的な中心にあるので、絵を描くにもまず人体を模写することから始めるんです。ミロの絵も、ちょっと見るとなんの形かわからないようですけど、基本は人間を描いています。その点日本画は、まず植物です。私も植物の観察に集中することで、生命の不思議をまのあたりにすることができました。76p

★堀 「やはり日本人という民族が生み出した文化なのだということです。ものを平面的に表そうとした民族は、日本人以外には、あまりいないと思います。それを単純な描写と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、じつは冷静に、理知的かつ計画的に描かないと、うまくいかないものなのです。まさに知性でコントロールしながら描くのが日本画で、感情のおもむくままに、描きすすめることはできません。ものの本質を象徴的に簡素な形であらわすのを好んだ日本人の美的な感覚が作り上げた技法だと思っています。144-145p

★堀 「思いわずらうな」と、わが身に言いきかせている日々です。150p

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