2019年11月9日土曜日

「秋の越後 パノラマ絶景 3日間」の旅

 
 2019年10月30日(水)から11月1日(金)まで「秋の越後 パノラマ絶景 3日間」と銘打ったツアーに参加する。今回の旅の参加者は39名。そのうち1人参加は5名だった。旅のサブタイトルに「空から!船から!3つの乗り物で秋の絶景をお楽しみ!」とある。まさにその通りで初めて乗る乗り物もあった。
 
第1日目 10月30日(水)
 
 広島駅から新大阪駅まで新幹線のぞみ乗車。新大阪駅からは金沢駅まで特急サンダーバード、さらに金沢駅から北陸新幹線つるぎに乗って広島駅からなんと5時間以上もかかって富山駅に着く。富山駅前で貸し切りバスに乗り換えて越後の旅が始まる。富山駅構内は落ち着いた雰囲気で初めて降り立つ。駅前は工事中で貸し切りバスに乗るまでかなり歩く。もしも雨が降っていれば旅の荷物を持っての移動は大変かもしれない。だが、今回は何処も好天に恵まれた。
 
 今回の旅の行先は初めての場所で地理的にもよくわからない。富山インターから高速に乗り、妙高高原インターまでのトイレ休憩で地図付きのフリーペーパーをゲットする。地図を見ながら車中でガイドの話を聞くが、今一歩、地理的なことがわからない。家に帰って調べても怪しい限りだ。
 
 苗名滝
 
 苗名滝は日本の滝100選のひとつで渓谷の紅葉をもとめてどんどん奥に進む。手前の大きな滝は1つ目の吊り橋をわたると目の前に広がる。だが、奥の方にある滝は2つ目のつり橋をわたって階段を下りたり上がったりしてやっとたどり着く。
 


入り口に見える苗名滝




ゆれる吊り橋を渡る

奥へ奥へと進んでいく

 途中、小林一茶の句もあるが、看板は目にしても句碑はわからず。あとで調べると「瀧けぶり側で見てさえ花の雲」と刻まれた岩がある。苗名滝は長野県と新潟県の県境にあり、中部北陸自然歩道となっている。山道を行き交う人が手にするのはストック。下りの見知らぬ人からストックを、と渡される。手にするのが邪魔になりそうで断る。なぜ、その人は貸そうとしたのだろう。よぼよぼしていたのだろうか。それともすれ違う人、誰彼なく貸してあげる、と声をかけたのだろうか。苗名滝までは往復50分間の道のりだ。そうそう、今回の旅も歩く旅なのでトレッキングシューズを履いて旅に参加する。この靴、7、8年前に買って1度山歩きで履いた。近年、この靴を旅で履けば楽に歩けると思いつく。このごろは旅の一番のお供となった。
 
奥にある苗名滝

絵になりそうな大木

 朝、広島駅7時53分発の新幹線に乗り、金沢を経由して富山駅に13時15分到着。富山から貸し切りバスに乗り換えて苗名滝到着は16時近い。ここで50分間歩いて紅葉を愛で、妙高高原にあるホテルに17時過ぎに到着。宿はアパリゾート上越妙高。ホテル傍にはアパリュージョンという光の絶景空間が広がる。ホテルで夕食を済ませるとツアーの人とアパリュ―ジョンへ繰り出す。添乗員の夜の寒さ対策を、との心配もなく快適な光の世界を1時間ほど楽しんだ。この日の携帯万歩計は9031歩。


アパリュージョン
 
第2日目 10月31日(木) 
 
 龍ヶ窪
 
 8時に貸し切りバスはホテルを出発して妙高高原インターから豊田飯山インターまで高速道を走る。途中、栄SAでトイレ休憩。10時前、木々に囲まれた神秘的な湖(池?)である龍ヶ窪に到着。龍ヶ窪は龍神伝説があり、名水百選「龍ヶ滝」として選ばれている。水汲み場が2か所あり、龍ヶ窪神社も近くにある。40分散策の途中、添乗員が山道を迷う場面もあった。
 
山道を歩くが、途中、添乗員が道に迷ったり……


龍ヶ窪の湖

水汲み場 2か所ある


 清津峡(きよつきょう)渓谷トンネル

 龍ヶ窪を40分間散策後、バスで30分行くと日本三大峡谷である清津峡渓谷トンネルに着く。日本三大峡谷とは黒部峡谷・大杉谷峡谷と清津峡峡谷であり、清津峡は雄大な岩礁と清流からなる日本有数の景勝地で若者でごった返す。上信越国立公園内にある清津峡渓谷トンネルの中に入ると3か所の見晴所とパノラマステーションがある。入り口に入り始めは暗い。だが、目も慣れてくると1時間のフリータイムを750m先のパノラマステーションまで急ぎ足で歩く。そこからまた750m歩いてトンネル入り口まで戻る。トンネル内の途中の見晴所は3か所、そして終着地点にパノラマステーションがある。見晴所やパノラマステーションの外側まで行って若者と同じように立って写真を撮りたかった。だが、その位置まで行くには足元が悪く、あきらめる。
暗いトンネル内から見る清津峡

見晴所から見る渓谷美
清津峡の渓谷美
 
パノラマステーション
ここが終着地で入り口から750m先にある
再度入り口まで750m歩いて戻る
ここで写真を撮りたかった、残念!

 清津峡を出て30分バスで揺られて雪国観光センター魚野の里でお昼をいただく。旅のパンフにお昼のご飯(魚沼産コシヒカリ)はお替り自由、とある。旅に出るまでパンフのこの箇所を見ると笑いが起きる。いまどき、いくらお米がおいしくてもお替りするほどご飯を食べる?と思ってしまった。ツアーの人も同じ意見だった。魚野の里でいただいたお昼のご飯はパンフ通りにおいしかった。またお米以外の料理も越後の料理はどれも美味。日程表でも「越後郷土料理と魚沼産コシヒカリの昼食」と魚沼産コシヒカリを強調する。

 お昼を済ませると塩沢石内打インターから小出インターまで高速道をバスは走り、銀山平に到着。

 奥只見湖(銀山平)

 新潟県と福島県の県境にある奥只見湖は人口のダム湖で福島県側では奥只見湖といい、新潟県側は銀山湖というようだ。銀山平で外輪船ファンタジア号に乗船して奥只見湖を遊覧する。この船の定員は300名。しばらく待つと乗船できた。

 遊覧船に40分間乗船して湖に映える山々の紅葉を眺める。日差しを避けて反対側のデッキに立つと日に照らされた絶景の紅葉が見られた。船のデッキは暑くもなく寒くもなく絶好の行楽日和。

定員300名の外輪船ファンタジア号

船のデッキから眺める紅葉

この光景は絵になる

奥只見湖遊覧船からの眺め
 
奥只見湖

 下船後、下方に向かって遊歩道を10分歩くとバスが待つ駐車場に着く。足が不自由な人向けだろうか、下船後の山頂駅からスロープカーが通っていた。貸し切りバスに乗り、小出インターから湯沢インターまで高速道を走る。この日の宿は越後湯沢温泉の湯沢ニューオータニ。温泉と聞いて夕食後、大浴場と露天風呂に入る。湯沢ニューオータニはいいホテルなのだろう。料理もおいしく、ホテルの人も親切だ。ただ、部屋がベッドでなく、布団。我が家は和風でも生活スタイルが椅子生活なので、部屋で何をするにも不便この上ない。贅沢は禁物!?この日の携帯万歩計は9248歩とよく歩いた。

 宿に着くまでどれくらいのトンネルを抜けたことだろう。越後湯沢は川端康成の『雪国』の舞台となったところで、執筆していた常宿を車窓から見る。

 旅も2日目の夜となると1人参加同士5名は仲良くなる。中でも福山から参加した人はしきりに今、置かれた自身の立場が幸せと強調する。それは自分自身もそうだ。今が一番いい、と言って話が合う。どういっても働かずに年金をもらって遊んでばかり……。幸せ、と思わないと罰が当たりそうだ。

 この日の献立を記念に記そう。美味しくいただいた!

御膳  鰤(ぶり)の南蛮漬け
           蟹風味サラダ
      烏賊の酒盗和え
           もって菊のゼリー寄せ
     秋刀魚のスモーク
     魚沼産茸と越の鶏のマリネ
鍋物  妻有ポークと茸の鍋 野菜一式
凌ぎ  寿司 海老・烏賊 がり
造里  鮪(まぐろ)・帆立 妻いろいろ
焼物  清酒『鶴齢』の酒粕で漬けた秋鮭の陶板焼き
蒸物  蟹身餡掛け茶碗蒸し
食事  『新米』塩沢産コシヒカリ
     味噌汁 豆腐・若芽
     香の物二種
甘未  『鶴齢純米吟醸』を使ったプリン  
     
第3日目 11月1日(金)
 
 田代ロープウェー
 
 宿を出て1時間足らずで田代ロープウェー山麓駅に到着。ぎゅうぎゅう詰めのロープウェーに10分間乗車すると田代ロープウェー山頂駅に着く。ロープウェーを降りて田代高原の遊歩道を25分ほど歩いて苗場ドラゴンドラ山頂駅を目指す。もらったパンフによると田代ロープウェーは日本一の瞬間地上高230mだそうだ。田代ロープウェーと苗場ドラゴンドラのパンフの表面には「新潟の秋は、美しい」とある。ほんとうに、美しかった!
 
田代ロープウェーを降りて
ドラゴンドラ山頂駅までの道中にある田代湖

田代湖周辺の木々
田代高原
 
 苗場ドラゴンドラ  

 ドラゴンドラはユーミンが名付け親だそうだ。苗場ドラゴンドラは日本最長5481mで107台のゴンドラがひっきりなしに客を運ぶ。5481÷107≒52で、52m間隔で1基のゴンドラが吊り下がっていることになる。(翌日気づく。ゴンドラは乗る人が片道で乗っても、107軌のゴンドラは往復で絶えず回り続ける。5481×2÷107≒102で約100m間隔でゴンドラは軌道を回る。ここに訂正)。1基に8人が背中を向けて座り、25分間、下界や山頂を眺めてドラゴンドラ山麓駅まで乗る。この間は結構な時間でツアーの人と話が弾む。山麓駅でドラゴンドラを降りるとバスが待っている。バス乗車前にトイレへと向かうが、山にあるトイレは少なく7,80名が並んで順番を待つ
ゴンドラからの眺め

ゴンドラからの眺め

107台のゴンドラが動く

ゴンドラからの眺め

 ゴンドラを降りると貸し切りバスに乗って沼田インターから西山インターまで高速道を走る。西山インターから一般道そばにある田中角栄の生家をバス車窓から見る。ガイドはしきりに普通の家、と話す。だが、普通の家ではなく、どっしりした構えの家だった。角栄の家の道を隔てた前には叔父の家がある。いろいろとあった元首相だが、今、思えば新潟と東京を結ぶ新幹線を作った功績は大きいと思うがどうなんだろう。

 西山インターを出て一般道をバスで2時間走ると越後の出雲崎にある天領の里に到着。ここで遅いお昼をいただく。サザエ炊き込みご飯の昼食だった。お昼を済ませて外に出るとそこは日本海。広場から日本海に向かって延びている木製の橋がある。これは「夕凪の橋」といわれ、長さが102mある。この先端まで歩くと小さな幸せの鐘があった。ツアーの人と鐘を突く。橋の欄干には恋人たちが鎖を結んで鍵をかけていた。絶対に外れないような大きな鎖もある。

 


102mある夕凪の橋 先端まで行って鐘を突く

 バスは西山インターから上越高田インターまで高速道を通り、上越妙高駅で下車。3日間、お世話になった観光バスと別れて、北陸新幹線🚝サンダーバード🚄山陽新幹線に乗って22時近くに広島駅に到着。この日の携帯万歩計は8711歩。3日間よく歩いた。広島から新潟までは遠い道のり。いつの日か、新大阪からサンダーバードでなく新幹線ができれば新潟も近くなるだろう。そのころになっても元気で遊びに行けるといい……。ともあれ3日間の越後の旅は終わった。いつもの如く楽しい旅だった。やっぱり旅はいい!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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