2019年8月9日金曜日

『老いる勇気』

 立秋も過ぎたというのに暑い日が続いている。無理して外出することもないとあきらめて、もっぱら家の中で図書館で借りた本を読む。この数日、特によく本を読んだ。家にある『敦煌』も読んだ。30年間、家に置いたままの本をひょんなきっかけで読み始めた。司馬作品と同じく井上作品も1冊を読み終えるには日数を要する。この両者の作品すべてを読破しようと思うと150歳くらいまで生きないと無理かもしれない。

 ほかにも『老いる勇気』(岸見一郎 PHP研究所、2018年)を読む。以下は気になる箇所の抜粋から。今日も暑い。思い切って絵を見に行こう!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★これまでの人生で、自分が学び、経験し、蓄積してきたものすべてを集約して何かを表現できる。評価を気にすることなく、学ぶことの喜びを満喫できる。しかも、若いころよりも物事を深く理解できるーー。これは、老いることのポジティブな側面であり、強みといってもいいでしょう。020-021p

★先々のことを案じるのは、「今、ここ」をなおざりにしている、ということでもあります。「今、ここ」を大事に生きていないから、先々のことが気になるのです。061-062p

★余命は誰にもわかりません。この事実は変えられない。変えられるのは、私たち自身の意識です。老いる勇気――老いた「今」を幸せに生きる勇気とは、人生の見方をほんの少し変える勇気なのかもしれません。066p

★齢を重ねたからといって、立派な人間になれるわけでも、尊敬される老人になれるわけでもありません。そうなるには不断の努力が必要です。歳老いてこそ様々なことを学んでいかなければいけないし、本を読んで考えることをし続けなければ、人間としての成長は望めません。173p

★「哲学」とは知を愛するという意味です。哲学者は「愛知者」であって、「知者」ではありません。これからの生き方や幸福を考えるのであれば、ぜひ哲学の本を読まれたらいいと思います。177p

★私がいつも思い出すのは、サン=テグジュベリの次の言葉です。
「自分にいってきかせるのだ。他人がやりとげたことは、自分にも必ずできるはずだ」
さらに歳を重ねたら何が起こるか、ついには老いの先に望見される死がどういうことなのかはわかりいませんが、死は前人未到ではないのです。188p

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