今朝のダグニーさんのblogはエレナが書いている。「少し忍耐を持っています」と題されたタイトルの中身を見るとダグニーさんは肺炎にかかっている。106歳の高齢であっても早い快復をのぞみたい。
一昨日の夜はBSプレミアム「シルクロード 謎の民 大峡谷に生きる」を見た。番組HPには以下のように書いてある。
★中央アジア・タジキスタン。3000m級の山々に囲まれた大峡谷で、少数民族ヤグノブ人が貨幣すら使わない伝統の暮らしを続けている。最新の研究では、彼らはかつてシルクロードの交易を支配しながらも歴史から消え去った「幻の民」、ソグド人の末裔とみられている。なぜいま、外界と隔絶した大秘境で暮らしているのか。雄大な自然と四季折々の絶景に囲まれた暮らしを見つめるとともに、そのロマン溢れるルーツの謎をひも解く。http://www4.nhk.or.jp/P5459/x/2019-01-12/10/6578/2420517/ (参照)
少数民族ヤグノブ人が住むヤグノブ峡谷とは「氷の谷」の意。彼らは「クル」という町に住んでいる。この「クル」とは「奥地の村」の意だそうだ。ある一家の生業は山羊と羊100頭の飼育。ヤグノブ人の言語はヤグノブ語でタジキスタンの言語とは異なる。この一家の住むソグディアナ一帯はソグド人であり、ソグド語を話す。これはシルクロードの共通言語だった。ところがアラブ人に包囲されて虐殺されるとソグド人は歴史から消え去り、ソグド語も11世紀ごろには死語となっていった。
最近、研究者によりヤグノブ人はソグド人の末裔ではないかとの研究が始まる。それによると奈良にある法隆寺、白壇香の文書の文字とヤグノブ人の言葉が同じだった。それは「2分の1」をあらわす「二―ル」などである。
タジキスタンの首都ドシャンベは一家が住む街から80km先にある。酪農一家が生活する上で金銭は必要ない。ただ、子供たちの学費などが必要になる。そのため、年に一度、街に出て家畜を売って学費に充てる。学校での言語は公用語のタジク語。一家のうち2人は下宿して学校に通い、タジク語を話す。だが、まだ幼い兄弟はタジク語を話せず、兄弟が帰省してそれを教える。
ソグド人はゾロアスター教(火の神様)を信じ、ドゥタールという楽器を弾く。ヤグノブ人もこれと同じことをした。結果、ヤグノブ人はソグド人の末裔、と判明。2016年、タジキスタンの山中で発見されたブロンズ像は冠の形をしていた。これはソグド人の権力の象徴であった。祖国を追われたヤグノブの民は苦難の歴史があった……。
1時間半の番組だった。自給自足で生活する一家の物語。まるで映画を見ているような感覚になる。首都ドシャンベの街で学ぶ兄弟たちが、年に一度家畜を売りに来る父親に向かって話しかける場面がある。自分たちが街で学んでいる間、下の弟が家畜の世話をする。その大変さを案じる場面である。これを見て何か切ないものを感じた。父親はその話を聞いて家畜の頭数を減らして、質の良い家畜にして高値で売ると宣言。そうなれば学校に通う兄弟たちの意見が叶えられそうだ。家には電気も何もない。しかし、学校ではコンピュータを駆使しての授業だ。一家の主は子供たちの将来は大学に進んで自分たちがやりたいようにやればよいと考える。この辺りは以
前に見たシルクロードの民とは隔世の感がある。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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