2018年7月22日日曜日

『からだのままに』

 連日、猛暑日が続く。熱中症で亡くなる人が増えてくると「適切な冷房…」を、とのニュースが流れ、「電気を節約…」は聞かれない。去年までは寝る前のエアコンはお休みタイマーにしていた。ところが今年はずっとつけたままで眠る。エアコンの設定温度を決めると外気温が下がれば自動的に切れたり入ったりする。お蔭で部屋が冷えすぎることもなく熟睡できる。

 さて昨日の日本画教室。旅で写した写真を見てのデッサン。昨日はAustraliaで写した無花果の大木をデッサンする。無花果と言っても日本のそれとは異なり天まで届くような巨木だ。木全体を描くのではなく大木の幹と枝辺りまでをデッサンする。前にやはり巨木をデッサンしたときは木の周辺にも何かを描いた。巨木だけは簡単に描けるとの思い込みは大間違い。静物を描く時、丸いりんごを描くよりも柿のような形が描きやすいように単純なものほど難しいとあらためて気づく。次週の教室は休みなのでしばらく続けたデッサンを中断して、これまでのデッサンの中から1枚を本画に仕上げるつもり。先生に相談するとOKだった。

 秋の作品展の絵の題目を変更する。「本を読んで…」と話すと先生は「何の本?」と聞かれる。「南木佳士の本を3冊読んだうちの…」と話すと教室の人は良く知っておられた。「南木は信州の佐久平に勤める医師で…」と話した。知っておられたのは旦那さんが同じく医師で南木の作品を読まれているという。自分自身、南木は以前から知っていた人でなく読みだして知ったのでこれを聞いてやっぱり、と変に感心する。

 以下は最近読んだ3冊のうちの1冊で『からだのままに』(南木佳士 文藝春秋、2007年)からの抜粋。

★心身ともにリラックスすること。
 テーマはこれだった。五十歳を過ぎてまで自分を含めた誰かと競うことなどまっぴらごめんだから、リラックスの境地を得るための正しいからだの使い方を覚えたかった。25p

 南木は50歳から水泳を始める。同じく自分自身も水泳を始めて以来、心身のリラックスになっているのかからだの調子はとても快調。

★人は時と共に変容する。そレて、無責任なまでに。
こういう実感を得ると、言葉に置き換えたくなる。65p

★『流れとよどみ』(産業図書)は一九八一年初版のエッセイ集だが、内容が古びて感じられるものは一扁もない。なかでも「真実の百面相」と題された章は今日に至るまでもっとも多く読み返した達文である。119p

 大森壮蔵の本らしく、これを読もうとメモする。

★人は変容する。変容しなければ生き延びられない。四十歳の頃は階段を登ると息をきらしていたわたしが、奥穂高岳の山頂で、からだの芯から湧いてくる涙を流しっぱなしにしながら得た実感です。155p

 やたらに「人は変容する」が出てくる。確かに、人は変わる、とこの言葉に反応してしまう。生まれてから全く変化しないままだと何の進歩もない。絶えず人は変わる。この先もどんなふうに変わるか楽しみながら生きていく。これは楽しい!

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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