2016年8月6日土曜日

2016「平和の夕べコンサート」へ

人込みと喧噪の渦の相生橋

原爆の日のテントの用意

 紙屋町バス停で降りて平和公園を抜ける道までの半端ではない人の多さとにぎやかさ。8月6日前夜はいつもの広島の風景だ。平和公園入り口にかかる橋上では右翼なのか、拡声器をもって演説をしている。無理に橋上でしなくても…と思うけどそれも何かの理由があるのだろう。橋の両側の歩道の片側は右翼の集まり。もう一方は警官が隙間なく一列に並んで前方の様子をうかがう。その間隙を縫って歩行者は歩を進める。

 警官は平和公園内にも陣取っている。公園にはいるとメディアのカメラの設置や、真っ白いテントのおびただしい数。以前はテントは来賓者用だったはず。ところが今年は椅子席全部というか芝生が敷き詰めてある箇所全部にテントが張り巡らされている。この暑さではテントも必要だろう。冷水の水飲み場もズラーっと用意されていた。

 公園内にある広島国際会議場フェニックスホール。昨夜の「平和の夕べコンサート」の開催場所だ。席は前列から5列目の一番右端。ゲストがピアニストだから本来ならば左端がいい。だが、これも贅沢は言えない。

 一枚ほど寒さ対策でカーディガン持参。元来、暑がり。それなのに会場は冷え切っている。カーディガンを羽織っても寒い。多分、観客全員はそう感じただろう。演奏会のサブタイトルは「記憶の彼方へ~孤高のシンフォニー」。指揮者にマティアス・バーメルト、ピアノに萩原麻未をむかえて下記の曲が演奏された。

♪シューマン ピアノ協奏曲イ短調OP. 54
♪ブルックナー 交響曲第9番ニ短調(ノーバック版)

 それぞれの曲の終わりにアンコール曲が演奏される。萩原のアンコール曲は♪グノーのアヴェ・マリア♪ これはフルートで吹いているほどなじみある曲。だが、もう一つのアンコール曲は聞きなれた曲なのにいまだに曲名が出てこない。

 ブルックナーの65分の長い曲が演奏されると指揮者は余韻を残して頭を垂れたまま身動きしない。1分後くらいにやっとお辞儀をする。その後も頭を垂れたまま。やっとのことで動きが始まると会場から拍手喝采。

 先ほどプログラムを読むとその最後に「練達のマエストロ、マティアス・バーメルトと広島交響楽団による創造の喜びを、響きの余韻を分かち合いたいものである」とある。これで指揮者の不動の意味がわかった!

 今日も暑い!8時15分に町内のサイレンが鳴る。原爆が投下された時刻だ。黙とうもせず、ぐずぐずしていた。今日は午後から日本画教室。元気を出そう! 

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