2012年12月16日日曜日

『Googleの正体』

久しぶり窓の外から陽がさしている。今日も元気で行こう、と思わず気合が入る。今日は衆議院選挙の日。もう少しすると泳ぎに出かける。その前に選挙に行こう。

昨夜はわかちゃんと呉のイルミネーションを見に行く予定にしていた。だが生憎の雨。急遽、一緒に夕飯を食べに行く。出かけた先は、自宅最寄り駅近くにあり、前回一緒に行ってよかったお店。そこでいつもの如く飲んで、食べて、しゃべってと忙しい。土曜日なのに(土曜日だからこそ?)お客は多い。それもどんどんやって来る。

忘年会の人もいるのだろうか。店の半分は貸切のようだった。ビル2階にある、そのお店は広くて綺麗。

今日は忘年会のリハーサル?とわかちゃんにいうと、本番までまだまだとわかちゃん。家の近くに気軽に一緒に出かける人がいる。今年一年、わかちゃんとよく遊んだ。

わかちゃんとは幼稚園から中学まで一緒だった。だが、同じクラスになったのは中学1年のときだけ。それ以来ほとんど会うこともなかった。それが母が亡くなった昨年2月、我が家の前を歩くわかちゃんに声をかける。まるで母がわかちゃんを引き合わせてくれたかのように。それ以来、わかちゃんと遊ぶようになった。何が幸いするかわからない。

先日図書館で借りてきた『Google の正体』(牧野武文 毎日コミュニケーションズ、2010年)を読んだ。Googleでブログを投稿し、検索サイトもGoogleでしている。そのGoogle、どうやって収益を上げるのか気になっていた。

Googleといって思い出す。10年前まで、アジアを学ぶ勉強会に長く通っていた。ある年、ゼミ担当の先生からGoogleの素晴らしさを教えてもらう。その先生は東大で航空工学を学ばれ、某電機メーカーのアメリカへ勤務後、大学の教師となる。

当時はYahoo全盛時代。それがGoogleのよさを話される。どのようによいか、ここに思い出せない。ただ素晴らしいということだけ記憶している。

何とそのGoogle、売り上げは2兆円で、日本のテレビ広告費1兆9000億円を超えて、日本の全インターネット広告費の3倍強であるという。その広告も派手でなく、画面右上にある3行ほどの控えめな広告。それで2兆円を売り上げる。(はじめに)

この3行広告は「グーグルの収入の源泉はアドワーズ広告といわれる三行広告だ。・・・利用者がこれをクリックして、広告主のサイトを見ると、グーグルに数十セントから1ドル程度の広告費が広告主から支払われる。」という。(46p)

グーグルの広告のやり方は「グーグルは新しい広告を発明し、なおかつ時代の波にうまく乗ることができたのだ。」(49p)

そしてこの広告主は「近所にあるスーパー、専門店、レストランなどであり、従来は新聞の折込みチラシや屋外の看板広告などを活用していた人たちだ。」(52p)

消費者はこれまでの広告、新聞、雑誌、テレビなど受動視聴だった。だが「消費者は受動的に入ってくる広告を軽視するようになった一方で、自分で能動的に発見した広告を重視するようになっている。」(56p)

広告は「AIDMAモデル」(広告で商品の認知度をあげる一方で、販売網を充実させ、消費者がどこで購入したらいいかがすぐにわかるようにすることが、企業の利益だった)、それが「AISAS」(商品そのものの広告よりも,販売店の広告をする )になり、手間がかからず、自分の意思で商品を選び、購入した感覚をもつことができるという。(63p)

このようなグーグルの検索連動型広告は、市場の要求に沿った広告であるばかりでなく、広告手段が生まれたことによって新たなビジネスドメインを生み出すことに成功した。この新しいビジネス市場の創造がグーグルの売り上げを伸ばしているという。(79p)

グーグルを知ってもらい、利用者を増やさねばならない。そのためにトラフィック(ユーザーアクセス)を購入する契約を結ぶ。(90p)

グーグルに対抗するヤフー。ヤフーは同じ検索サイトであっても日本人の好みではヤフーに軍配が上がるらしい。グーグルは画面が味気ない。その違いは、「ヤフーは広告がちりばめられたディズニーでグーグルはクーポン広告がおいてある街中のインフォメーションスタンドのようなものだ」という。(93p)

グーグルは一人当たりの検索数を増やすにあたりウエブ履歴で広告効率を変えようとしている。(121p)

ほとんど毎日のようにウエブ履歴を削除している。だがいくら自分で削除してもそれはパソコン上だけでグーグルにはすべて履歴は残っているという。何と怖い話。自身のことを一番好く知っているのは自分ではなく、これからグーグルに聞け!となるかも・・・。(122p)

このグーグル検索連動型広告=文脈ターゲティング広告。これは検索結果、ブログ、メールなどの文脈を解析して、その文脈にあった広告を表示する。これにより広告のヒット率が格段に上がる画期的な技術らしい。(126p)

今春、ネット上で2種類の商品を購入した。するとグーグル検索画面に購入したものが現れる。おかしい、と思った。こういう検索連動型広告だったとは・・・、驚いてしまう。

だがこのような行動ターゲティングをはじめるのは大きな壁があるという。個人情報が漏れ、プライバシーの侵害となる。これからグーグルにはこのプライシー問題を如何に解決していくかが成長のポイントとなるらしい。(136p)

グーグルの創業者はラリ・ペイジとサーゲイ・プリンでスタンフォードの大学院生だった1995年意気投合して、1997年学内でグーグルサービスをささやかに始める。(140p)

そして90年代末、検索エンジンビジネスをはじめる。2人はグーグルを成長させるため先に述べたアドワーズ広告を導入。(157p)

「Googleの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。」、グーグルの会社概要にそう書いてある。(161p)

筆者はグーグルの今後の課題として次のように述べている。「自分の将来や未来を考えるうえでも、グーグルをウオッチしておくことは重要だ。もし、グーグルが公表している使命を大きく変えたり,ラリーとサーゲイの十字軍創業者がグループから離れることがあったり、グーグルが広告とマーケティングというビジネスと消費者の間という立ち位置から踏み出すことがあるようならば、それは世界の未来に黄信号がともることにほかならない。」。(208p)

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