2012年4月29日日曜日

偶然の出会い!

しばらくブログを休むと書いた。だが昨日は日帰りで松江に出かける。今日は昨日のことを投稿しよう!

GWの初日の28日、松江に出かける。元々は1泊2日の予定だった。ところが、前日夜遅くTELがかかる。泊めてもらう予定だった米子の友人宅で不幸があり、急遽日帰りで松江に出かけた。

松江行きは三好徹氏の講演を聞くことが目的。それに付随して米子の友人と会う予定にしていた。しかし、GW中に大きな予定が待っている。友人には申し訳ないけど、今回は日帰りでよかったのかもしれない。

講演者三好徹は新聞記者を経て直木賞作家になる。折角講演を聞いたのに、この人の作品をほとんど読んでいない。折を見て読んでいこう。

話の中で、森敦を始めとして多くの作家の名前が出てくる。だが何と言っても、森敦とのかかわりが、この人の作家人生を決めている。余談だが森敦といえば『月山』。この本は森敦が芥川賞を受賞した作品。当時関心を抱き持っている本。

氏は、記者となってしばらくして結核に罹る。2年余りの闘病生活。氏に言わせると「人は淋しいとき本を読む」とか。確かにそうかもしれない。高校時代、英語教師の転任挨拶で「本好き」を聞いた。そのとき初めて「本を読む」ことに気づいた。

当時、本を読むと言えば購入して読んでいた。ところが今は、身近なところに図書館もあり、借りて読むこともできる。若い頃、余り本を読まなかったのは氏の言うように「淋しさ」がなかったからかもしれない。今は、よく読んでいる。それは「淋しさ」の解消!?

ともあれ、氏は病気になって主にエッセイの類を読み、小説はあまり読まなかったとか。読んだ本にカフカの『変身』等があるという。

氏によると「小説は人間の心の中を抉(えぐ)り出すことにある」とか。

三好は転勤を経て、菊村到に出会う。菊村は芥川賞を受賞。その菊村の影響を受け、次第に小説を書き始める。書いた本を菊村に読んでもらうと、新聞記者の書く報道の文章と小説家の書く小説の文章の違いを思い知らされる。

この違いが今回の講演のハイライトだろう。

さらに三好は書くとは「ねじり鉢巻をして書くこと」だと知り、その意気込みから『文学界』に投稿。そこで森敦と出会う。その森から10年以上も教えを請う。そのころ『聖少女』を書く。だが始めは『聖少年』だった。それを森は「書いてある目の前の現象は少年だが背後には少女を書こうとしている」と指摘され、タイトルを「少年」から「少女」に変更する。

これと似通ったことは、日本人は「死」を書くことを好むらしい。だが、実際は「生」を書いているという。

このほかに森敦の奥様は森が出かけるときに交わす「さよなら」という言葉の背後の意味の話。さらに陸軍幼年学校出身の作家たちである加賀乙彦、西村京太郎そして氏の話には「戦争の影が底辺にある」などの話もあった。

講演は知らないことばかりで興味深い話であった。時間も押し詰まり、講演会は終わった。

終了後、岩国の友人から芝桜を見に来るようにとの有難い誘いのメールと電話をいただく。すぐに講演会終了後の会場でその人に返事の電話をする。電話を終えた頃には誰も会場にいない。行きはタクシーに乗って会場に来た。そのため外に出て松江駅まで歩こうとするがさっぱりわからない。

そのとき会場から1人、女性が出て来た。その人に声をかけると松江駅まで歩くと言う。一緒に歩きながら今日の講演会のことを一言二言話す。話しながらその人は「もしかしてブログ〇〇の・・・」という。それを聞いてもうびっくり!

昨日の講演を聞きに来た人は多い。それなのに会場を遅れて出てきた人にたまたま声をかけた。その人がまさかブログを読んでいる人だったとは・・・。それを知り、その偶然性に怖い気さえした。おっとりとした上品なその女性もしきりに驚いている。

昨夜、帰宅してその女性との話から公開しているブログの気になる投稿を削除した。

何と言っても「煩わしいこと」が一番嫌い!そしていつまでも「心に負担」になるようなヒト・モノ・コトに関わりたくない!特に煩わしいヒトとは離れるようにしている。その意味でも削除して気持もスッキリ!

ブログは匿名で書いている。それが何かの拍子にヒットする。公開しているブログは当然見ず知らずの人も読むだろう。それにしても・・・。驚いてしまった!

松江駅でその人とカフェに入って互いの乗車時間まで話をする。話をしていてもブログを読んでいるためか初対面なのに話が通じる。これにも驚く。この講演会は毎月1回あり計6回ある。その人と来月も会うだろう。

ともあれ、作家の話を聞いても、人との出会いによって現在がある。

今回ブログを通して偶然の出会いがあった。人の目に触れるブログ。煩わしいコトにならない程度でブログに投稿しよう!

明日からのブログはしばらくお休みします!

0 件のコメント:

コメントを投稿