明日は四十九日法要をお寺で行うことにしている。先日来からお寺に2度も法要についての問い合わせのTELをした。
寺に持参するものとしてお花、果物,菓子などがある。先日花屋に行くとお寺には前日に持参するよう…にと教えを請うた。今日花屋で用意された花を受け取りにいくと、なんとも見事な花束になっていた。花屋があらかじめ予算を教えてくれるとき、高めのほうにしたからだろう。
アサちゃんにとって四十九日法要は一度きりのもの、その花束を見て高い金額にしてよかったと思った。
花を自転車のかごに乗せてお寺に持ち込むと、お上人の奥さんはこの花を法事の後どうするかときく。お寺に…といっていると客を見送った後、お上人がやってきて、墓に活けようという。
納骨時の墓に活ける花は、お寺から帰るとき再度花屋に寄って買うつもりであった。その旨お上人に告げるとそれはしなくてよいという。果物籠と菓子箱は明日持参する旨告げて寺を後にした。
帰路花屋に寄り、墓に活ける花は不要になったと告げると、アサちゃん宛てのフラワー・バスケットが来ているという。我が家に配達することになっていたが自転車でもって帰ることにした。
それから夕飯を済ませるとまだ時間は6時前だった。今日は昨日までと違って春の訪れを感じさせてくれる暖かさだ。何かをしようと思い立ち、箪笥の引きだしを片付けた。
片付けるたび写真が出てくる。目を引いたものがその中にあった。1枚の写真がプラスチックのケースに入っていた。アサちゃんの夫の写真である。若かりし頃の新兵姿の写真であった。その裏には本人の字で写ったときのことが3行書いてあった。きっとアサちゃんと知り合った頃の写真なのだろう。
アサちゃんを7年間介護しているときどうして知り合ったのか聞いたことがあった。「慰問で…」といったことを思い出す。そのときに受け取ったのが今日大事にしまってあった写真だろう。
アサちゃんはもういない。何も教えてくれるものもいない。だがアサちゃんの大事にしていたその意志を継いで写真を仏壇に飾ってあげよう。もう少し大きく伸ばしたモノにして…。アサちゃんの横においてあげよう。
もう一つ出てきたものがあった。アサちゃんの長女がたった1週間くらい前に話したものである。もうそれを見てびっくり。すぐにTELにて知らせてあげた。
それは長女が生まれたところがわかるものであった。相続登記で家族の謄本などを取り寄せたが、生まれた場所までは書いてなかった。出生した際の届出者は記入されていたのだが…。
今日出てきたものは生まれて何ヵ月か後の種痘接種の証明書である。呉市長名で発行された書類であった。
本当に貴重なものだ。明日、アサちゃんの長女は四十九日法要にやってくる。そのときそれを渡すことにした。それを聞いて長女も驚いた様子であった。
少しするとTVドアホンがなった。なんともうひとつフラワー・バスケットが届いたのである。これは近くに住む人が業者を通して届けてくれた。それには暖かいメッセージも添えられていた。
アサちゃんを喪くして、いろいろなヒトの行為を考えさせられる。ヒトに対する振る舞い方に気づかされる。時に嫌な気持ちにさせられるヒトもいた。だがほとんどのヒトは優しい言葉や行為を示してくれる。真の知人とはそういう人だ。大事にしたい!
ともあれ明日はアサちゃんの四十九日法要。明日はまたアサちゃんの納骨もある。
おかしいものでお骨のある間はアサちゃんは居ないのにいるような気持ちにさせてくれる。明日からは本当に一人ぼっち?いやいや、まだまだアサちゃんは我を見守っていてくれるだろう、きっと…。寂しくないように…。
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