緊急事態宣言発令中で図書館は休館。だが、予約済みの貸し出しや返却は可能だ。雑誌は図書館内で手にした本を読んでいた。ところが今やそれは不可能。ということで雑誌としては「文藝春秋」だけネットで予約する。昨日はその8月号の予約を確保して読む。いつもは司馬作品を読んでいるので雑誌を読むのは簡単と思いきや文藝春秋は司馬作品に負けず劣らず読みごたえ十分だ。この雑誌の予約は今月号が出るとすぐにネットで予約を入れる。予約を入れた時点ですでに何十人かの予約がある。しばらくは毎号、月遅れで読むしかなさそうだ。
8月号は立花隆の追悼記事がある。その中に「立花隆『知の巨人』の素顔」として平尾隆弘文藝春秋元社長の追悼文がある。それは「『分かる能力』と『分かろうとする能力』の天才」の記事だ。26歳で文藝春秋をやめた立花隆。次のような理由だったそうだ。
★誰もが認めるように、読書の質量共に桁外れだった。とにかく二十六歳の文藝春秋「退社の弁」で、週刊誌の仕事のため自由に好きな本が読めなくなった、「刻一刻精神的退廃の過程」、と書いた人なのだ。こんな理由で出版社をやめる例は空前にして絶後だろう。立花さんは「音楽的な読みから絵画的な読みへの転換」をすすめていた。音楽的読書は、逐語的、逐文章的に読むことで、小説はこれに当たる。絵画的読書は、目の前に絵(本)を置いて、パッと全体像をつかむ方法である。私はその実例を目の当たりにした。
「音楽的読書」と「絵画的読書」。このキーワードを初めて知った。8月号はまだ半分しか読んでいない。読みごたえがある文藝春秋。今日も司馬作品を中断してこの雑誌を読もう。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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