住んでいる町には標高192mの岩〇山がある。この麓に岩〇神社があり、付近一帯は岩〇公園として桜が植えてある。長く住んで神社にお参りしても、長い間、ここの桜を見ることがなかった。20年くらい桜の季節に出かけていない。近くにある桜は瀬〇川の川岸に出かけていた。ふと、思いついたのが地元の山に咲く桜だった。
小さいころ、桜の季節になると各自、弁当を持参してこの山でお花見をした。春休みの1,2日、どの家も茣蓙を敷いてお花見に出かけた。それは町の住民全員が繰り出すほどの勢いがあった。大きくなるにつれてお花見は地元でなく、他所に出かけるようになる。
久々に出かけると途中にある神社までの坂が急こう配でかなりきつい。お墓参りの後で詣る神社は平坦な道だが、逆に下りは急な坂道だ。桜の季節に参る機会がなかった神社だが、昨日も神社をスルーして山を登り、桜を眺める。神社の桜の木の下で休憩中の人に話すと前日はもっと桜がきれいだったそうだ。
20年ぶりくらいで山への階段を上る。人の気配はなく、てっぺんにある「観音さん」までは怖くて行けそうにない。せめて鐘だけでも突きたいと思ったが、これも怖くてやめる。途中の階段で一休み。下を振り向くと広島の市街地が見え、先方には黄金山も見える。この山も桜の名所だ。地元の山も市の公式な桜の名所になっている。
桜を堪能して来た道でなく違う道を帰る。初めて通る道で人家がなく竹藪が茂って薄暗い。しばらく行くと家がある。庭に出ている人に声をかけると土日は大勢の桜の見物客でにぎわったそうだ。話しているとシカやイノシシがこの人家あたりまで出るらしく、1人で歩くのは危ないという。大人になるまでは「観音さん」も山のてっぺんにあったが、今はそのお寺も下に移って山に登る人も少ないらしい。
家に戻って町内の地図を眺める。出かけた道をたどると話をした人はどうも同級生のようだ。とはいっても先方もこちらが誰かわかっていない。地図で確かめて家を知った。顔はそういえば、と後から思い出す。中学以来だから半世紀はとっくに過ぎている。顔が分からなくて当然かもしれない。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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