2017年10月9日月曜日

「新聞力~知的にイキイキ暮らす」講演会&第72回春の院展に行く

 CARP選手を応援する同じ推しメンの人のツイッターを見る。もちろん見知らぬ若者のツイッター。ところがシーズン終盤に推す選手が二軍落ちとなる。活躍する姿を見たいと思ってもそれは選手の力の世界。「本日の公示」で二軍へ降格、と知ればファン心理としてがっくりする。それでも若者が必死で応援する姿を見て、こういう応援もある?と感激してしまう。ところがこの見知らぬ若者、とはいっても女性は、3,4日前から「さがさないでください」とアイコンに表示し、プロフィールには「修行の旅に出ます」としている。この「修行の旅に出ます」が若い人の口から出るのが微笑ましい。もう少しすると私も「修行の旅に出ます」とブログに投稿して出かけようか!?

 気分を変えよう。齋藤孝の講演会に出かける。場所は平和公園そばの中国新聞社のホール。講師は明治大学教授。この人は一人漫才をしているかのように演台を離れてマイク片手にあちこち飛び跳ねて早口でまくし立てる。それも話を聞いていて可笑しいのなんのって会場が1時間40分、休憩なしに笑いの渦に巻き込まれる。講演会と名のつくところへは結構出かけている。しかし、今回は面白さというか内容的にも最高レベル。今朝の主催新聞社の新聞記事を読むと紙面の3分の1ページを割いている。講演の要旨の抜粋もある。しかし、そこには笑いの場面は一切ない。

 活字力がある人は話す言葉がそのまま活字になるという。その例を自分の教え子である安住アナをあげて話す。この人は学生時代に話す言葉がそのまま活字になる人だったそうだ。

 演題は「新聞力~知的にイキイキ暮らす」。「イキイキ暮らす」には「上機嫌」が大事。そうなるにほ「反応がいい」、「微笑む」、「質問する」の3点を挙げる。家庭内で妻の話を夫は「へえー」と答えるだけもいいらしい。ここで会場の人にその反応を見るために「へえー」と声を出させる。これは夫婦だけでなくすべてに当てはまるようだ。とにかく人の話に「笑顔でへえーと反応」すれば世の中上機嫌!?

 また、新聞記事を読んでキーワードや数字をあげて表現する。これもいいらしい。本を読んで大事なところに付箋紙を貼るようにしている。内容が長くなったり、わかりにくい箇所はキーワードだけでも羅列してブログにアップしている。それは旅の記録をする際にもキーワードを書きとどめて後で文にしている。そうしないと、どこで何をしたのかよほどのことでない限り覚えきれない。

 講演を聞いた後、平和公園を抜けてそごうデパートに向かう。途中、携帯で話しながら歩いていると講演を聞いた見知らぬ人が人の電話を聞いて話をし出す。変なおばさん、と思っていると一緒についてくる。御年85歳とか。原爆ドーム付近で髭もじゃの男性に近づく。何を言い出すのかと思ったらどこの国から来たのか聞いている。聞いてもわからないのか「カナダ人」と教えてあげる。しまいにはその人に近づいて体を触りだす。こんな日本人は変。同じ日本女性としてかかわってはいけないと察して足早にその場を去る。それにしても変な人だった。

 そごうで先日、日本画の先生にいただいた(というか、無理やりもらった)チケットで春の院展を見る。何百点という数の作品の中から、とくに4点気に入る。院展同人の福王寺一彦の「三日月」は樹木にとまる一羽の鳥を描いている。これは去年描いた樹木にとまるカラスに似ているようで気に入ってしまった。すぐに絵ハガキ購入。

 もう一点も同人の前原満夫の「木魂」。これは大木の根っ子の部分が描いてある。樹木に関心があるのでこれも絵ハガキ購入。他にも宮武廸子「水温む」。そして岡本季芳の「仔象」。大きな画面に象が線や点のタッチだけで描かれている。これは見事なまでの描き方。どんな人が描かれたのだろうか。きっと繊細な優しい人だろう。それにしても大分絵の見方が変わってきた。どういっても自分で気に入った絵がやっぱりいい絵。それにしてもいろいろと堪能した一日だった。

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