2017年10月6日金曜日

「鳥が羽根で包み込む山」カカボラジを見る

 コンサートなどの情報が送られてくるとすぐに飛びついてしまう。先の予定は未定とはいっても月日の過ぎるのは早い。家でボーっとするよりも外に出るほうがいい。そう思って昨日も送付された記事を見て2月の広響「平和の夕べ」コンサートを申し込む。指揮者としてヴァイオリニストの徳永二男を迎える。他にも演奏者として外国からのゲストもいる。徳永二男は指揮よりもヴァイオリンの演奏を聴いてみたい。ともあれ、この人は素晴らしい演奏者。席は前から4列目。これで広響の定演以外のコンサートチケットは11月、1月、2月と3枚になった。楽しみだ!

 NHKのBSで見た「カカボラジ全記録ーアジア最後の秘境を行くー」のドキュメンタリー番組。ニュースを挟んで2時間の番組。カカボラジとはミャンマーのタロン族の言葉で、「鳥が羽根で包み込む山」の意だそうだ。タロン族とはミャンマーの少数民族で現在の生存者は3名。この3名は兄弟らしく、その後に続く人がいないという。身長は130㎝と低く、何故低いのかの理由は今のところ解明されていない。

 カカボラジは標高5881mの高さがあり、登頂に成功した人はミャンマー人と日本人のクルーでそのうち日本人はすでに亡くなっている。今回の日本人3人のクルーは2か月かけて山に挑む。ミャンマーはポーターがいないらしく、現地の人たち20数人を集めて即席のポーターにする。ところが慣れないポーターたちから同行のきつさを指摘するストが起きる。ベースキャンプ地までの240キロの道のりは乗り物はない。そのためポーターたちに荷物を分担して徒歩でキャンプ地を目指す。それも平たんな道でなく、予定していた日数を1週間もオーバー。

 キャンプ地からカカボラジを目指すが山の頂上はのこぎり状。頂上の目の前に立ってものこぎり状の山と山にはさまれて頂上へはたどり着けない。天候も悪化して頂上目前で登頂を断念する。

 この番組は1年前の再放送らしい。見ているだけでわくわくぞくぞくしてしまう。それにしても山に咲く高山植物。美しいの一言。山に棲む小動物、これは高山に咲く花と違って気持ちが悪い。それにしても人が入っていない幻に近い山のなんと美しいことか。途中から狩猟を生業として暮らすタロン族の60歳余りの男性もポーターに加わる。さすがに山で暮らす人。いくら背が低くても歩く速度や荷物運びはお手のものといった感じだ。またポーターたちの即席の家作りも手慣れたモノ。そこら辺にある樹木で家の形に組んでいく。屋根と寝床は大きなバナナの葉っぱ。生きる知恵は都会暮らしとはまた違う。私たちの祖先もそうやって生活していたのだろうと思うとこれまたロマンがある。ともあれ、いい番組だった!

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