昨日は所属する研究会に出席する。会場は医学部講義棟のセミナー室。これまで受けたどの講義室よりも立派な部屋。中へ入るだけで気後れする。
勇気を出して座ろうとすると、学部時代の先生と目が合う。座るようにと促されても、末席に座る。
会が始まり、ザーッと見渡すと出席者は20数名。そのうち半数近い人を知っている。
遠くは東京、千葉や大阪などからの出席者もおられる。
今回の会に出席しようと思ったのは、昨年、恩師が著わされた本にある。そして、中華民国の誕生に当時の日本人はどのように関わったのかにも興味をもった。
久しぶり、3時間半もの長時間、恩師の著書の合評会に出ると、まざまざと5年前の記憶が蘇る。それよりも前の6,7年前かも知れない。親の介護をしながら、本を読んでレジュメと格闘した日々を…。
思い出しながらも、まだ頭は大丈夫、まあどうにか人に着いていけるとホッとしたりする。
発表者3人のレジュメで、恥ずかしながら「天佑」がわからない。先ほど調べると「天の加護」の意。
中華民国の誕生を当時の日本人法学者、世論などから論じている。
本のタイトルにある「日本人」というキーワードからもコメンテータなど日本史の専門家2,3名も出席。
日本史と中国史の面からの両方で質疑応答に入る。
途中休憩があり、学部時代、専門に入るように何度も誘われた先生から声をかけられる。これにはびっくり。7年ぶりのご対面。先生を見ると頭も髭も真っ白。
時に、この先生の専門で学んでいたら今とは違っていたと思うこともある。だが、その当時は決心がつかなかった。
この先生から何故、この場にいるのか不思議がられる。学部を出て以後、今日の恩師の中国近代史の教えを請うたことを報告すると納得される。
先生と話したあとは重たい雰囲気の合評会の気分も和らぐ。合評会が終わると懇親会場へ皆でタクシーに分乗して移動する。
懇親会はさすがに先ほどまでの雰囲気とはガラッと変わる。
どの先生もよく飲まれてお店に並んでいる銘酒が次から次に出てくる。
さすがに東京や千葉から来広の人はジェントルマン。若さもあり、センスもよくて…。
ひとりずつ自己紹介があった。この中でひとりだけ研究に携わっていないと思われる私。
大学にたまに出没して先生方にお会いすると何をしているのかを聞かれることがある。昨夜はボケ防止で参加したこと、友人からの言付けも話す。それは恩師の助手時代を知る友人のこと。先生はすぐに思い出され、友人のことをわかってくださった。場は一段となごむ。
そして、昨夜のびっくりは学部時代の恩師から「〇〇さん、以前より若くなったね」。お世辞であってもこれには驚くと同時に嬉しかった。当時は忙しくて身なりなどかまっていられなかった。そう思われても仕方ない。
学部時代、そういわれた先生が一番苦手なタイプだった。ところが、2年前、恩師の退職記念に出席してお酒の場で話をするといい先生に思えてきた。
教師という仕事場での顔と遊びの場での顔はかなり異なる。
昨日はどの先生もそう。よく飲み、よく飲み、よく飲み…。
先生と言う職業は昔からよく飲む人のイメージがある。まさに昨夜はそうだった。
ともあれ、長~い一日は楽しいうちに終わった。出席をためらっていたけど勇気を出して出席して本当によかった。
帰りは中国人留学生2人と一緒にタクシーで広島駅へ。
皆から若さと元気を貰った楽しい一日は終わった。さあ、今日も元気を出して!
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