2014年2月11日火曜日

『医者に殺されない47の心得』

 昨日は寒い中、勇気を出して泳ぎに行く。往復JRを利用してプールに出かける。自転車で行こうと思えば行かれる距離だが、無理は禁物。交通事故が怖い。

 水に浸かると寒さは全くない。後は自由に泳ぐ。この寒さにも負けず、プールの人出は多い。泳いでいる途中、プールのそばに人のよさそうなおっさんが来る。泳がないのか尋ねると泳いでいたコースの人がひとり占めすると愚痴をこぼす。ここで泳げば…、と声をかけると「泳がせてください」と丁寧に言われる。

 「泳ぎはゆっくりです」と断りを言って、再度泳ぎ始める。昨日も20往復泳ぐ。家に帰れば行く時の寒さはない。最近は泳いだ後の鼻水が出なくなった。これは本当に嬉しい!

 近藤誠『医者に殺されない47の心得』(アスコム、2012年)を読んだ。サブタイトルは「医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法」となっている。

 筆者は本の冒頭、自虐的に書く。「私はこれまで、同業者がいやがることばかり言ってきました」。その筆者が2012年菊池寛賞を受賞。がん治療をわかりやすく世間に啓蒙したことが認められての受賞らしい。

 またいつものように気になる箇所を書きとめよう。構成だけで何が書いてあるかがわかりそうな本だ。

はじめに

第1章 どんなときに病院に行くべきか

第2章 患者よ、病気と闘うな

第3章 検診・治療の真っ赤なウソ

第4章 100歳まで元気に生きる「食」の心得

第5章 100歳まで元気に生きる「暮らし」の心得

第6章 死が怖くなくなる老い方

 本に書いてある中で一番関心を抱いたキーワードは「がんもどき」。「命を奪わないがんは、がんのようなもの…」「がんもどきにすぎず、本物のがんに育つことはありません」。「がん」ではなく、「がんもどき」の誤診がとても多いと筆者は言う。48p

 一般定期健診の結果はすべて数値は基準値以内で今のところ心配していることはない。だが、生身の人間。衰えていくのは間違いない。筆者は何か起これば老化現象にすればいいと言う。年をとるとは老化するコトと思えば気もラクになるだろう。「いつまでもあると思うな親とカネ」ではないけれど、これをもじって「いつまでもあると思うな若さと健康!?」。

★最近「予防医学」が全盛ですが、その実態は「“患者を呼ぼう”医学」。医者の“おいしい”お客様にならないように気をつけましょう。…がんで苦しみ抜いて死ななければならないのは、がんのせいではなく、「がんの治療」のせいです。でも、医者は必ず「がんのせい」にします。騙されないように。はじめに

★今まで「病気のことは医者を信じてお任せ」だった方も、ここで発想を変えて「医者を疑い、自分で調べて考える」癖を身につけてください。はじめに

★「老化現象ですよ」と言う医者は信用できる。26p

★高血圧、コレステロールなど、年とともに出てくる症状には意味があり、老いに立ち向かうために必要な変化。不用意に薬で抑えてはいけません。29p

★医者を40年やって来た僕が、一番自信を持って言えること。それは「病院によく行く人ほど、薬や治療で命を縮めやすい」ということです。32p

★血糖値は「歩く、自転車、水泳、ストレッチ」などの有酸素運動を心がけると下がる人が多いことが、運動療法のデータからわかっています。41p

★「きちんと定期健診を受け、病気や異常が見つかったら、ライフスタイルを改善し、それでも検査値に問題があったら医者から薬をもらう」という非の打ちどころのない努力は、無意味もしくは危険だとわかりました。63p

★僕はすべての患者さんに「一度に3種類以上の薬を出す医者を信用しないように、5種類以上を一度に飲むような行為は極めて危険」と伝えています。69p

★抗生物質はウイルスにはまったく無効で、耐性菌などのやっかいな問題を起こします。軽い風邪なのに、抗生物質を処方するような医者には近づかないことです。75p

★がんで自然に死ぬのは、すごくラク、検診などで無理やりがんを見つけ出さず、もし見つかっても治療しなければ、逆に長生きできる。95p

★体重、コレステロールを「減らさない」健康法を選ぶ。140p

★急にやせると、血中の脂質であるコレステロールも減ります。…コレステロールが減ると細胞膜がもろくなり、正常細胞の集合体である正常組織も弱くなって、がん細胞の増大・侵入を許してしまうわけです。 142p

★ピンピン100歳への体づくりは「毎日卵と牛乳」から。144p

★できるだけコラーゲンやグルコサミンの合成能力を保つには、栄養バランスのよい食事、ほどよい運動、早寝早起きを心がけて、新陳代謝をよくすることです。159p

★「コーヒーを飲む量が多い人ほど、シミの量が少ない」という結果がでました。167p

★医者を選ぶ時の心得は次のとおりです。「巨大図書館やインターネットで自分なりに幅広く情報を集める」「患者としての直感を大事にする」「あいさつしない医者、患者の顔を見ない医者、患者を見下す医者はやめる」「説明をうのみにしない」「医者の誘導に気をつける」「薬の副作用、手術の後遺症、生存率をしっかり聞く」「質問をうるさがる医者は見限る」「いきなり5種類以上の薬を出す医者は、要注意」「セカンドオピニオン、場合によりサードオピニオンを求める」「検査データやレントゲン写真は患者のものだから、臆することなく借り出す」。そして、入院後でも「しまった」と思ったら、転院する権利があります。181p

★「声を出せばストレスが飛ぶ」。187p

★口を動かす人ほどボケない。188p

★インフルエンザ・ワクチンを打ってはいけない。194p

★インフルエンザを予防する、たったひとつの確実な方法は「流行時に人ごみに出ないこと」です。197p

★「病気の80%はお医者にかかる必要がない。かかったほうがいいのが10%強、かかったために悪い結果になったのが10%弱」という言葉がありますが、まさに至言。201p

元気に長生きする四つの習慣207p

  ①救急のとき以外は病院に行かない。

  ②リビングウイル(終末期の医療・ケアについての意思説明書)を書き残す。

  ③転倒を防ぐ。

  ④ボケを防ぐ。

★いくつになっても、泣きなさい、笑いなさい。…喜怒哀楽が強いほど脳はすばらしく活性化して、記憶の引き出しも増える。ボケを防ぐには、脳トレドリルより、意識して喜怒哀楽の振り幅を大きくして、いろいろなことに好奇心を持ち、おかしいといえば大笑いし、悲しいとき、許せないときは涙する。…五感をみずみずしく保ってしなびさせないことが、脳をしなびさせない秘訣でもあるのです。211p

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