★山深い秘境で独特の風習を守り続ける少数民族、土族。実はシルクロードの時代、唐とともに栄えた王国の末裔と判明。1400年続く伝統の暮らしを見つめ、歴史の謎に迫る! 中国北西部、4000m級の山が連なる祁連(きれん)山脈。山頂近く、自然豊かな大草原で暮らす土族▽世界でも珍しい真っ白なヤクや、ここでしか育たないといわれる馬を放牧。1400年続く独特の風習を維持▽近年の遺跡の発掘から、シルクロードで栄え、悲劇の運命をたどった古代王国の末裔と判明。なぜこの秘境に?歴史ミステリーに迫る!▽しかし、今、伝統の暮らしは中国の国策で消滅の危機に。大草原を追われる悲劇の民族。
天祝大草原に暮らす土族。ここでの主役は白いヤクと岔口驛馬(しゃこうえきば)である。この馬は標高4000mまで山を駆けあがることができる。ここはかつてシルクロードの要衝で走馬客(注:馬の売買人)もキャラバンもこの地で馬を選んだ 天祝は内モンゴル、四川、雲南、チベット、新彊をつないでいる。とくにシルクロードの時代はにぎわっていてこの地で馬を選んでいた。2019年、遺跡発掘によって調べると吐谷渾王国の王子がいてそれは天祝を管理する官僚だった。吐谷渾の人たちは高地に馬を放ち、そこで生息する野生馬と交配させた。そして高地でも自由に走り回る青海驄(そうかいそう)を量産し、専門の人が飼育した。古い書によると吐谷渾では寒い地でヤクと馬を量産していたと書いてある。このことから天祝の土族は吐谷渾の末裔とわかる。
馬には走り方があり、ここの馬は側体歩で、これは騎乗の騎手の体がぶれないそうだ。テレビクルーはこの番組を昨年、取材している。その際、今年の秋、1400年続いた放牧は中国政府の国策により大草原での放牧が禁止されて国家森林保護区になるという。そのため2022年までに立ち退かねばならない。昨年8月、荷物を背負って山頂に向かう人々がいる。それは儀式をチベット寺院で行う人々だ。そして1000年以上続いた儀式もこの年で終わる。ところがその矢先、突然コロナの感染者が出て競走祭は中止になり、取材も中止を余儀なくされる。
今年の7月、取材を再開。だが放牧はすでに禁止されていた。白いヤクの放牧の禁止は人々の知恵で共同飼育場をつくって飼育することになる。これには政府も支援してくれた。これにより収入は放牧を上回るが支出も同じように上回る。8月、競走祭が再開された。競走祭の決勝の日、4000人が集った。それもコロナ禍で規模を縮小しての開催だ。この日、70人いた住民は12人となっていた。が、牧畜をするために飼育場を建設する計画を話し合っていた。
この人たちは古代王族の末裔である吐谷渾の人々だ。今、逆境に負けず、その伝統を取り入れて生きる支えとしている。
この種のドキュメンタリー番組はコロナ禍により取材が困難だったためか、いつも同じ放送の再放送、再再放送が放送されていた。今回久々に新しい番組で見ごたえ十分の番組だった。こういう番組を見ると遠い国へ行きたくなる。だが、今しばらくは遠くへ行かれそうにない。その合間に見るドキュメンタリー番組は楽しい。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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