2021年3月11日木曜日

『漢文で知る中国』

 今月下旬の日帰り旅を2件申し込んでいる。うち1件の旅の催行が確定された。この旅行社は地元のバス会社が運営する。初めて利用する会社で昨日はさっそく旅費を振り込む。春の陽気に誘われて出かけたことがない場所へ行くのは本当に楽しみ。ただ、この季節は「春眠暁を覚えず」のことわざどおり起床時刻が遅くなる。早く起きる癖をつけないとどこへも行かれなくなりそうだ。

 以下は 司馬作品と並行して読んだ『漢文で知る中国』(加藤徹 NHK出版、2021年)。気になる箇所を抜粋した。この著者は昨日の新聞記事の先生同様、社会人大学生のころに中国文学を学んでいる。「京劇」研究の第一人者だ。余談だが、アコーディオン(コンサーティーナ)を得意とされる。東京に移られてからはNHKの中国語講座や中国に関する番組に出演されている。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

★漢文的でわかりやすい中国と、同時代のリアルで難解な中国。このイメージの差違は日本人を悩ませてきました。二十世紀の歴史作家・司馬遼太郎は、ペンネームを古代中国の歴史家.司馬遷にちなむほどの中国通でしたが、「漢文世界に棲んでいるひとびとといまの中国人とは系譜として別個のものだというイメージをどこかで持ちつづけた」と告白しています(司馬遼太郎『長安から北京へ』)。(あとがき)

★中国人の留学生に来日の動機を聞くと、子供のころ日本のアニメに夢中になったのがきっかけ、と答える人が多い。……日本で日本人といっしょに暮らし、喜怒哀楽の体験を積むうちに、自然とわかってくることがある。……数ヶ月も日本で暮らすと、理屈ではなく、生活感覚でそう納得できるようになるのだそうです。日本人の中国理解も同様です。前述の司馬遼太郎も、「文化大革命」で揺れ動く中国を旅行し、多くの中国人とつれあうことで、今も昔も中国文明は連続しているという実感を深めました。「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」とことわざに言うとおりですね。(あとがき)

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