「……どんなに優れた人でも、エゴイズムや嫉妬からは自由になることはできない。人間は知的にも倫理的にも不完全で、過ちや誤謬を免れることはできないのだ。こうした人間の不完全性を強調し、個人の理性を超えた伝統や良識の中に座標軸を求めるのが『保守思想』だが、オルテガはその源流につながる。歴史の中の様々な英知に耳を傾けながら『永遠の微調整』をすすめる彼らの思想は、急進的な改革ばかりが声高に叫ばれる現代にあって、大きなカウンターになりうると中島岳志さんはいう。……」。
これは昨夜のEテレ「100分de名著」のオルテガ第4回からの抜粋。この中でボンディング(結束)とブリッジング(橋渡し)が取り上げられる。ボンディングとは町内会のような昔ながらの絆関係を指す。村社会で異を唱えると排除されるかもしれない。その時、いろんな共同体、例えばスポーツクラブとかに入ればそこで上手く行かなくなっても暮らしやすい面ができてくる。これはもしかしたら会社と家だけの往復の場合も考えられるかもしれない。いざ会社で精神的に追い詰められた時に逃げ場がない。ところが何かを習ったり……すれば気持ちが分散できる。これがブリッジングになるのだろうか。番組最後で話されたキーワードは「”熱狂”を疑え」だった。
昨日午後はプールで泳ぐ。気温が上がってくるとプールの水温を冷たく感じる。1キロ泳がず600ⅿ泳いでプールから出る。少々不完全燃焼気味だが、時にはそれも仕方ない。風邪をひいては元も子もない。いつも出会う人と1か月ぶりに会う。風邪で休んでいたらしい。
そういえばEテレの保守思想ではないが、自分の主義主張をメールで発信する人からメールが届く。3年くらい前に美学の講座で知り合った人はその人と中学、高校時代、一緒に学ばれており60年ぶりに会わせてもらった。私はその人と小学2年の時のクラスメート。引き合わせてくれた人はその人は「神童」で、エリートコースを歩まれたという。大人になった姿は想像できなかったが、会ったときはすっかり紳士になっておられた。その人が発する主義主張のメールを初めて受け取ったときよりも今回は倍の人数の発信になっている。自身の職業とは全く無縁なことを発信される。戦前の子供たち向けの国史の本を現代風にアレンジされている。それはまさに保守思想!?WEB上で読むのは大変だが、これをアレンジするのはもっと大変だった、と思ってしまう。
ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!
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