2017年3月19日日曜日

屋久島の旅から帰って

 昨夜、4日間の屋久島の旅から帰る。屋久島は以前からあこがれていた島で、何の予備知識もなく一人ツアーに参加する。旅の集合場所は福岡空港国内線の某旅行社カウンター前。最終案内に書かれていたのは空港が工事中のため紛らわしいとのこと。それならばと集合時間より1時間半前に着く新幹線に乗る。国際線は何度か利用しているが、国内線は初めて。添乗員の電話でバスターミナルから行くと告げると地下鉄が便利とのこと。博多から2駅で国内線到着。とはいっても目的地までは簡単ではない。

 まっすぐにセブン・イレブンを目指して進むようにと聞いている。だがそれが見当たらない。人に聞いてもコンビニがわからない。やっとわかっても旅行社のカウンターがわからない。人は自分が経験したことだけで物事を判断するとか。カウンターとはこういうモノと決めつけていたところがある。仕方なくJALのカウンターで聞く。やはりコンビニの前に目的のカウンターがあるという。

 戻るとカウンターらしき中に人がいる。近づくと他の会社だった。しばし待っていると係りが到着。ツアー人数を聞くと11名。少なさに驚く。ということは10名は5組の夫婦と思った。今回も一人参加は誰もいない。航空チケットを受け取ると、あとは屋久島到着後の集合まで一人でせねばならない。いつのころからか、海外も国内も航空機利用の旅はすべて個人に任される。もしも初めての一人参加ならばどの人もこういうことができるのだろうか。そう思ったりする。

 ともあれ、決められたゲートに向かう。ところがそれも変更もある。それを確認しながらゲートへ。だが、国内線であっても空港内が広すぎる。10番ゲートで待っていると隣の人は手荷物を機内持ち込みにするように、との注意を受ける。飛行機が小さくて持ち込めないらしい。その夫妻だけが夫婦の参加者だったと後で知る。

 これまで2度ほどトランジットでトラブルを経験済み。飛行場が工事中で建築現場の足場を組まれた下を歩く。要所要所に係りがいる。機内に乗り込むまでバスに乗る。これを間違えては大変とトランジットの際にもらうようなカードをわざと見えるように持って歩く。どうにか無事搭乗。

 参加者の内訳は夫婦1組、4人組が2組と私の計11人。この4人組の1組が特徴的だった。というのも男女2人ずつで朝から飲むグループ。それも半端なく飲む。もう1組はスポーツ・ジムの知り合いらしい。プールで歩いているという。プール、に反応する。泳ぐと話すと泳げないらしい。この人たちも男女2名ずつのグループ。

 ジムの人のうち1名は変わり者。常にこのグループにおらず1人行動。多分、以前の経歴がこのひとをそうさせるのだろう。元、慶〇ボーイ。だが年を取ってしまえばそれをひけらかしても仕方ない。とはいってもそれも人に寄りけり。連れの元慶〇ボーイはその人とは真逆。結局、1人行動のボーイが抜けてその穴に私が入る始末。結局一人参加のはずが、夜な夜なの反省会でジムグループの部屋で話が盛り上がる。

 なんとこの4人、全員独身。そして3人は同学年。ほかにも話をすると団塊世代が多い。団塊とはよく言ったものと驚く。独身と言っても元からの独身は2名。後は連れ合いをなくされての独身。

 内館牧子が話していたように人生の着地点はみんな同じ、の意味が分かる。偉い人もそうでない人も美人もそうでない人も男性も女性もみんな年老いてなくなる。

 同年齢の夜の反省会でこれまでのそれぞれの人生が話題になる。小さい頃や若い頃の話や、今の話。皆、今がいいらしい。「旅の恥は掻き捨て」はこういう話にもあるのだろうか。東京に出て雑踏の中で偶然出会った初恋の人との再会を話す人の輝く瞳。彼女は芸大の学生になっていたとか。思いかなわずそれぞれの道を歩む。だが、今はそれぞれまた独身となっている。

 大手の企業に勤めて役員をされていたと他のジムの連れから話を聞く。いかにも元は坊ちゃんだったらしい雰囲気の人。だが、昔は体が弱く途中で休学と浪人を経験済みとか。このグループの人たちはもう一組の人が嫌いらしく、声も聞きたくないという。そのグループの職業を皆で推測する。ウオータービジネスの人だろうと想像する。4人組の1人は旅好き、酒好きの集まりだと言っていた。

 旅に出るといろんな人に出くわす。皆それぞれの人生がある。そういえば、今回の旅の一番の人生の話題は添乗員の話されたケニアの王様の第二婦人になった日本人女性のこと。早速ネットで調べるとあった、あった。添乗員の先輩らしく、この1月にはパラオにいたその先輩を訪ねて添乗員仲間で楽しんだそうだ。今はケニアにいるという。「こんなところになぜ日本人…」にも出たらしく、本も出しているとか。また、たびたびテレビにも出ているらしい。

 旅に出る楽しみは自分の知らない世界を知ることにもある。今回もいろんな人を知った。だがどの人とも連絡先は交わしていない。写真を…と流れ解散後に言われたけど写真は要らないとかわいげないことを言って連絡先は知らせなかった。

 旅の間に知り合った人はよほどの人でない限りその場を楽しむだけでよい。年々、その思いが強くなる。これも歳を取った証拠かもしれない。次の旅は5月に海外へ出かける。まだまだ元気。頑張って旅をしよう。屋久島の旅の模様は近いうちブログにアップする予定。

 人の話題ばかり長くなってしまった。今回プレミアムなこともある。それは種子島で打ち上げられたロケット。一昨日の10時20分、この様子を屋久島の第二展望台で見ることができた。これは運転手さんが午前と午後の観光の予定を変更するという機転のおかげで打ち上げロケットの見学が可能となった。東京国立市のNHK学〇の人もこれを見に来ていた。その先生はカウント・ダウンのJAXAの情報を生放送で教えてくれる。屋久島の旅もいろんな人に恵まれて楽しい旅となった。

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