2017年3月24日金曜日

『私の夫はマサイ戦士』

 今回の旅の添乗員に聞いた本を早速図書館で借りて読む。それはケニアのマサイ族の第二婦人になった日本人女性のお話。添乗員仲間の先輩であるこの本の著者は永松真紀。添乗員と屋久島の旅の間、宿の食事場所が隣の席ということもあっていろんなお話をした。そのうちの一つがこの本。詳しくは聞いていなかったので家に帰ってネットで検索して著者の名前を知る。

 今年の1月、著者はケニアを離れてパラオで仕事をする。その隙をねらって添乗員仲間数人でパラオの先輩を訪ねている。その時の写真をスマホで見せてもらったので著者の顔はわかる。本のタイトルは『私の夫はマサイ戦士』で読んだのは文庫本版。21歳で添乗員派遣の会社に登録し、著者の添乗員人生が始まる。すべての添乗員がこの人のような生き方だったとしたらこの本は誰からも読まれないだろう。それくらい人並み外れた添乗員人生。海外添乗で仕事に関わる男性に親切にされるとすぐにのぼせてしまう人のようだ。

 マサイ族の第二婦人になる前に何人かと意気投合し、結婚して離婚、共に生活して離れたり…が繰り返される。その結果が第二婦人。これは「はじめに」に書いている。

 著者の両親は目立ちたがり屋。娘である著者も目立ちたがり屋だったそうだ。地方のテレビに出てスイス旅行をゲットしたことが著者の旅の始まりだった。

 マサイの夫との間には子供はいない。やはり日本とは全くかけ離れた未開の地で子供を産むのをためらったのか。生んだとしても自身が生きていくためには添乗の仕事は止められない。現金を得る術をマサイは持っていない。すべては夫に頼らず自分の力で生きていくしかない。

 マサイを知ってもらうためにも…の思いからか夫を日本に連れて来て講演活動もしている。それにしても読んでいて不思議な世界に誘われる。いくら辺境の地が好きでも到底真似はできそうにない。誰もができないからこそ本になる。

 読み終えてふと思う。歳を重ねたときはどうするのだろうか。そんな先のことを考えてはマサイでは生きてはいけない!?著者のこれからの人生が知りたくなる。著者のブログをネットで見つけた。時々アップがある。

 旅に出ると直接の知り合いでなくてもいろんな人との出会いがある。これも旅の良さだろう。それにしてもマサイの第二婦人の生き方と比べるとなんと我が人生、平々凡々としていることだろう。逆に一人で生きてることのほうが非凡!?今回の旅は添乗員をはじめとしてほとんどがおひとり様だった。

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