2013年12月15日日曜日

夢か現か

 “第九ひろしま2013”を聞いて先ほど家に帰る。  今日のゲストは古澤巌。この人の演奏を聴くために出かけた演奏会。自由席のため友人と早めに並んで開場を待つ。幸い、今日は風もなく穏やかな日和だ。待っていると「〇〇さん」と呼ぶ知人の声がする。今日は古澤巌が第一で第九は第二、と可愛気ないことを言ってしまった。知人は演奏前に食事に行くとのことだった。

 その後も並んで待っていると「携帯を・・・」とマイクを持って演奏中の注意をする。携帯電話を出してみると着信がある。外で並んでいるのですぐに電話をかけなおした。電話の主とは先日、携帯番号を交換したばかりで、美学を一緒に学んでいる人。何と、何と、そこからがまるで夢物語。

 電話の相手は2泊3日で大阪でクラス会に参加している。そこに私の小学生時代の同級生がいるとのこと。電話を代わってくれて、同級生と話をする。話は半世紀前に遡る。電話で話すと担任の先生の話や同級生の話がでてくる。その人は何といっても小学校時代、一番頭がよかった。地元の中学に行かず、大学の付属中学へ。そこから高校、東京大学へとストレートで入学している。

 つい最近、友人とその人の話をしたばかり。まさか、その本人と電話で話すようになるとは・・・。もう夢か現かわからなくなりそうな日になった。「会いましょう!」との言葉を交わして、かけてくれた人に代わって話を続ける。冗談で「彼が一番で私が二番だった」と言ってしまった。

 今年も後、半月を残すのみとなった。それなのに、ここにきて半世紀以上も前の話をするとは・・・。その人が東大に入った話は風の便りで聞いていた。ネットで検索すると、企業勤務の後、大学教師になっている。自分自身が知らないうちに大阪で話題を提供していたとは・・・。これも何か不思議なこと。〇〇さん、電話ありがとうございました!楽しいクラス会だったでしょうね。

 第一部の演奏は始まった。念願の古澤巌の演奏が始まる。一番前の席に陣取り、演奏に集中する。やっぱり最高に上手い。第二部の“第九”は古澤巌の演奏に集中しすぎて欠伸の連続。演奏後、友人と近くのイタリアンで夕飯を食べる。明日は、合唱のクリスマス会。今日はそれにしても夢のような日。明日のフルート演奏は大丈夫、と自問自答。

 先ほど友人から電話がかかる。友人は今日の出来事を知っている。半世紀前の自分を思い出す。「よくぞ電話をかけてくださいました。また、名前も覚えていてくださいました」と思うと同時にやっぱり不思議な気持ちになる。友人によると、これも「知識が人生を変える」ことだとか。そう励ましてくれる。あり難い!

 明日からも頑張ろう!

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