2021年12月6日月曜日

『司馬遼太郎 全仕事』

 図書館で借りた『司馬遼太郎 全仕事』(文藝春秋、2013年)が気に入って、この本を買おうとした。ところが本屋やネットでの在庫がない。仕方なく、この本の目次をコピーしようとコンビニへ行く。目次があれば司馬遼太郎の全作品を把握できる。目下の目標は司馬作品の全部を読破することだ。司馬遼太郎の作品を読むようにと勧めてくれた人は3年前に出かけた大連の旅で知り合った人たちだ。まさに今のこの時季に大連に出かけた。気温マイナス10数度の雪道を歩いて観光した。とくに203高地の観光は今、思い出しても厳しいものがある。その時、旅の人から『坂の上の雲』を読むようにと言われた。

 これがきっかけで歴史小説を読むという楽しさを知るようになる。何が幸いするか本当にわからない。もしも大連のツアーに参加しなければ司馬作品にハマることはなかったかもしれない。その点でもいい旅となった。

 ツアーの人のうち、同じ町に住む人がいる。旅から帰った翌年の夏、偶然我が家の前を通る人に声を掛けられた。大連の旅に参加した人だ。立ち話で司馬作品の話題になる。全作品読破のため150歳まで生きるつもりとその人に話す。すると、そこまで生きなくても読めると言って笑われた。

 昨日コピーした目次を見ると長編小説から読んでいるので150歳まで生きなくても全作品読破となりそうだ。司馬遼太郎の本のうち「街道をゆく」シリーズは何冊か積読となっている。昨日暇つぶしに全作品を眺めているうち「街道をゆく」の外国編である『愛蘭土紀行』が目に入らない。おかしい、とずっと目次を探していると国内編の左上に外国編が載っていた。全仕事とあるから編集漏れはないと思いながらも疑ってしまった。恥ずかしい。

 どうであれ、この「全仕事」にある目次の本をすべて読めば司馬遼太郎全作品の読破になる。150歳いや100歳までも生きなくてもこの調子で読んでいけばもっと早い段階で全作読めそうだ。といいながらもさらに老いぼれて行けばどうなる、と自問自答する。大丈夫、なにかに夢中になれば体も気持ちも元気で過ごせて本も読める。そう信じて……。

 以下は「全仕事」の中の司馬遼太郎の講演から。

★私が小説を書く人間になってほんとうによかったと思えたのは『国盗り物語』や「竜馬がゆく』『峠』を書いたときです。人間はいつかは死にますが、そのときの「遺書」のつもりで書きました。日本人とはいったい何者か、というのが一般的なテーマなんですがね。自分が日本人について考えたことを小説にして残しておきたいというはっきりした意図で書いたのが特に『竜馬がゆく』と『峠』です。日本の現状を悲憤慷慨するとか、将来を憂うといったことではなく、幕末以来の短い間にずいぶん激しい変遷を経てきたのは、いったい何事であるか、またその中の日本人とは何者であるか。ということが非常に知りたかっただけです。そして、自分でわかった部分ができ、そのわかった部分で書いたのが、先ほどの二つの作品なんです。これら、「殉死』も入れて、自分で好きだ、といえないくらい自分の気持ちがこもっているんです。(236-237p)(特別収録「わが小説のはじまり」)

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

0 件のコメント:

コメントを投稿