2021年4月25日日曜日

県北の美術館巡り

  外に出かける日は晴れになる。昨日もそうだった。日本画教室の仲間8人で大型タクシーをチャーターして県北にある2か所の美術館に出かけた。安芸高田市にある八代の丘美術館近くに着くとまだ開館前の時刻だった。開館まで近くにある産直市に立ち寄る。市内のスーパーとは違って今が盛りの筍など地域で採れた野菜や柏餅なども並ぶ。ここの柏餅が美味しいとのことで1パック購入。筍も久しく食べていないので買いたかったが持ち歩くのも大変と思ってあきらめる。

 10時、八千代の丘美術館に到着。今回で2回目の訪問だ。この美術館は事務棟のほかに15棟の建物がある。そのうち12棟に芸術家が1年間、1棟すつ貸与されたスペースに自分の作品を展示する。他に3棟あるがこれは企画展の展示棟となっていた。15棟のうち日本画の作品は習っている先生の棟だけ。先生の棟に入ると展示スペースの奥はプライベート空間となっている。何と2階もある。1年を3期に分けて展示し、1期は院展入選作品の展示がある。だが、このように入選作を同時に見ることはなかった。山へと続く道を描かれた作品が多い。100号はあると思える大きな絵。その中にたたずむとまるで自分が山道を歩いているかのような錯覚に陥る。

 プライベート空間の部屋で市内で用意したむさしのお弁当をいただく。棟にはお風呂はないものの各棟、トイレや炊事の設備は整っている。十分ここで寝起きができ、絵も描けるようになっていた。今はここで寝起きする人はいないようだが、以前はいたらしい。

 先生には絵のお話はもちろんのこと、果物や和菓子、そしてお茶の接待までしていただいた。八千代の丘美術館の他の棟も見て回る。この日は他の展示棟には先生を入れて2人の画家がいらしゃった。先生の絵のほかに田村元の老人を描いた作品や田原馨の樹木の作品が気に入る。

 公共機関で簡単に来られそうにない場所なので連れて行ってもらって本当に良かった。八千代の丘美術館を後にして三次で開催中の田中一村展に向かう。世の中、緊急事態云々と騒々しい中、県北のこの美術館周辺はコロナとは無縁とばかりに大勢の人が来ている。駐車場は満杯状態だ。聞くところによると人の多さは美術館に行く人ばかりでなく高校野球の試合をこの辺りでやっていることにもよるらしい。

 気候は春を通り越して夏の陽気だ。「奄美へとつづく道」と題された一村展。南国の樹木の枇榔や蘇鉄が生き生きと描かれている。栃木県出身の田中一村がなぜ奄美にやってきたのだろう。ままならぬ日々がつづく中、行き着いた先が奄美!?この人の作品集を読みたくなり早速、図書館に予約した。絵を堪能後は近くの産直市とワイナリーに向かう。年に1度も食べないソフトクリームを口にする。そしてワインを試飲。

 三次から高速に乗ると1時間で市内に着いた。人の混み具合は市内よりも県北の方が著しい。そして暑かった。暑さと人混みに疲れてしまい、楽しみにしていたBSの大瀧詠一の番組を15分しか見られず寝てしまった。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

0 件のコメント:

コメントを投稿