2016年5月22日日曜日

サリー

 日本画教室を終えてJRに乗る。席に座ると艶やかなサリーを纏った女性がいる。横をむくとサリー姿、後ろもサリー。しばらくすると前の座席の横に連れの女性らしき人が戻って来る。その人もサリー。インド人と思って思わず英語で話す。やはりインド人だった。他にも幼児を連れた男性がやって来る。幼子の両足に輪になった飾り物をはめている。

 どうやって外すのか気になる。その子の父親がネジになっているとジェスチャーで教えてくれる。余りにも艶やかな人たち。その父親は東京のIT関連で働き、これから大阪、そして東京へ帰ると話す。老夫婦もいる。一家で宮島へ観光後の帰りだろう。

 それにしても優雅な艶姿のサリー。思わず手に取って触らせてもらう。前の席の2人は赤系統と真っ白なサリーだった。触ると肌触りはしゃきっとして涼しそうだ。右肩には10センチくらいの銀が施されている。「豪華!」、と日本語のわかる若い父親に話すと「安い!」の一言。

 世界各国で身に着ける民族衣装。もうすっかりそういう生活とは無縁になってしまった。肌黒いインドの女性たち。ところがサリーはその肌の色にピッタリ合っている。艶やかな色合いがそうさせるのか。それにしても美しい!

 美しいといえば日本画。そうなればいいけどこれは難しい。持参した木製パネル。これに鳥の子紙を貼る。貼る、といっても先生の手を煩わせる。貼る間に気付く。鳥の子紙を貼った木製パネルの価格の高さだ。人の手を煩わせる手間賃が入っていると。

 尾道で写した小雨降る樹木にとまる一羽のカラス。この写真をカラーコピーA4判に伸ばす。これをそのままスケッチブックに描けばよい、との安易な考え。これは大きな誤りだった。先生は3枚のコピーしたものを絵になる配置換えをしてくださる。なんと余白部分がコピー用紙に増える。そこに自分で枝を加えるようにと先生。これができないとスケッチもできないとの考えらしい。

 言われてみれば当然のこと。まだ風景のスケッチも全くと言っていいほど描いていない。それがいきなりの樹木にとまったカラスを描く。だが、先生は、3枚のうちの1枚のカラーコピーを手にされてその色合いが「画になる!」と言われる。雨降りのためか、カラーがあまり出ていない写真。それもカラスと葉っぱのついてない無彩色の樹木。その向うにかすかに風景の色がある。

 次回はこれを描かず、以前に地塗りをして転写した柿の小枝の色を付ける。ちょっとずつ絵の描き方が解ればいい!今日も元気で!

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