『追いかけるな』大人の流儀5(伊集院静 講談社、2015年)を読んだ。以下はその抜粋から。
★五日に一度風が吹く
「五風十雨」とは五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る、ということで「自然が、世の中が順調に行っとるという喩えだ」69p
★メールもよかろうが、手紙を人類から失くすと、人間というものが失われると私は考えている。便利なものには毒がある。手間がかかるものには良薬が隠れている。144p
★「彼が一番、金の大切さを知ってるんじゃないかってことさ。私の想像が正しければ、黒田は金で苦労もしているし、金の価値も、そこらのプロ選手よりわかってるんだと思うんだ。大半の日本人は、その差額で、すでにロートルに入った黒田投手がどんな暮らしをできただろうか、と考えるはずだ。けど、彼はその逆を考えたのだと思う。その金を手に入れたいために”誇り”と”名誉”を捨ててしまったら、金に敗れたことになるってね。」
「そんなに大事なのかね、”誇り”や”名誉”が?}
「大事だと考える人間もいるさ。それを失ったら死んだも同然だね。」
(中略)
黒田博樹が広島球場のマウンドに立った瞬間を、今春見ることができる私たちはしあわせである。故郷に、家族に笑い声があふれるだろう。161-162p
この本は2015年に出版されている。従って今春とは昨年のことである。最後にあげた箇所はまさにこの春に置き換えても当てはまりそう。特に昨日の黒田投手。日本画教室に行くために乗ったJR。広島駅まで8,9分の乗車時間。列車内の混雑は朝の通勤ラッシュよりも勝る。応援する選手のユニフォームを纏って老若男女がカープを盛り上げに行く。その人たちで満員状態となる。この光景、他都市の人には想像できないかもしれない。外出着はまるでカープのユニフォーム!?黒田投手、昨日は完封、完投でカープの勝利。良かった!
さて昨日の日本画教室。1か月ぶりに出かける。旅の話に夢中になってしまって筆よりも口の方が動く。これじゃ、駄目じゃと思いながらも銀箔を貼った木製パネルにかぼちゃと赤い大根の色付けをする。だが、かぼちゃの色が上手くできない。かなり先生の手を煩わせてしまった。来週からはもっと本腰を入れて日本画、頑張ろう!今日も元気を出して!
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