今朝早い電話で目を覚ます。九州のお坊さんだった。来週出かける旅の参加者の一人が怪我をされたとのこと。相部屋は急きょ一人部屋となる。いつも気ままに過ごしている。費用は掛かっても一人部屋になるのは気にならない。それよりも見方を変えれば相手の人は旅先の怪我でなく、行く前でよかったのかもしれない。
最低気温が25度以下の朝は涼しい。洗濯ものを干しに2階のベランダに上がると、1階ほどの涼しさはない。10数年前まではこの2階に寝ていた。今ではもう暑くて2階へ行くのは洗濯物を干すときだけ。この間、気温も上昇したのか、それとも自分自身歳を取って暑さに耐えられなくなったということ?ともあれ、今日も暑くなりそう。
図書館で読んだ昨日の朝日新聞寄稿欄「私の歩んだ戦後70年」。ドイツ文学者の池内紀のエッセイがある。この中に「母が口癖にしていたとおり、国は信用ならないし、他人は頼りにしないほうがいい。勉強するのも体験をつむのも自分のため、人の話はよく聞いても決めるときは自分の考えどおりにする。『戦後50年』を自分だけの目じるしにし、55歳でサラリーマン生活を切り上げた。…」とある。
この「55歳で…」のころの地元紙に掲載された氏のエッセイを思い出す。もう20年近く前のこと。当時はパソコンもなく、気に入った言葉は切り取ったり、コピーしたりしていた。今でも当時の切り抜きは持っている。日本で最高学府の教授を早めにやめられた時の記事。権威や名誉をひどく嫌っておられた。偉い人でもこういう素晴らしい人がいらっしゃると思った。折あれば、この人のエッセイを読んでいる。
以前にもブログに書いたかもしれない。広島の泉美術館で開催された氏の講演会。講演後、氏を囲んでのサイン会。珈琲を飲みながら氏の右横に座った。購入した氏の本にサインをお願いすると絵も描いてくださった。今でも大切に保管している。
「他人は頼りにしないほうがいい。勉強するのも体験をつむのも自分のため、人の話はよく聞いても決めるときは自分の考えどおりにする。」、これは本当にそう思う。というかそうありたいものである。
0 件のコメント:
コメントを投稿