2022年9月26日月曜日

一人旅

 地元紙を読むと70代の人が一人旅を予定する投稿がある。自分自身、今まさにその心境なので興味を持って読む。今朝の人は70代であっても働いており、リタイア後の旅でなく、休みの時を利用して美術館を気ままにめぐりたいとか。勤めを辞めて久しい。が、投稿者の気持ちがわからないでもない。ナニゴトも先延ばしにするとできることであってもできなくなるかもしれない。「思い立ったが吉日」の諺通りひらめきを大切にしたい。

 人生初の一人旅は20代だった。20代になるまでは乗り物酔いがひどく旅をする気持ちは皆無だった。小・中学校の修学旅行で旅の1日は観光せず宿で臥せっていた。その頃、観光バスのガイドさんの職業を尊敬の念で見ていた。自分には乗り物に携わる仕事はできないと……。

 ところが人は年とともに変わってゆく。気づけばどんな乗り物に乗っても乗り物酔いはなくなった。むしろ乗り物に乗るのが大好きになっている。20代初めの一人旅は旅行社でプランを組んでもらっての旅だった。ところが今はネット時代。自分で宿を決め、乗り物も自分で予約する。

 今朝の投稿者は青春18きっぷを利用、とあった。自分自身は新幹線を利用する「おとなび」にハマっている。

 作品展が終わった日、教室の若い人と一緒に帰りながら旅の話で盛り上がる。20歳以上も若い人だが、いろいろと教えてもらうことも多い。その人も一人旅が好きだという。

 乗り物と言って思い出す。高校まで地元にある学校に通っていた。そのため恥ずかしながら一人でJRに乗ることさえできなかった。一人でできないことは何もこれだけではなくいろいろとあった。年齢を経るにつれてこれではいけない、と自分に言い聞かせる。

 人ができることが自分にはできない。これは同じ生きていく上でいいことではない。せめて人並みに、との願望はあった。遅まきながらまずは一人で乗り物に乗ってどこへでも行く癖をつけた。そしてできない筆頭である自転車と水泳。これを30代半ばでクリア。今思い出しても嬉しい事だった。人さまから見れば何を、と笑われそうなこができなかったからである。それもすべては体が弱く生まれたことによる。親はできる、できないよりも体が一番と思ったようだ。お陰で今は人一倍元気と思ったり……。

 一人で自由に行動する今の若者を尊敬する。そのうちの一人に姪がいる。海外も国内もツアーでなく自由に飛び回っている。今は海外は無理のようだが。

 ともあれ今日も元気で楽しく過ごしましょう!

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